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美綴夜子
2022年10月8日 13:46
「待って!」私の静止の声もその耳には届かず、彼は走り続ける。私は彼を追わなければならない。何故かそう思い、後を追った。その距離は縮まらず、広がらず。同じ絵の繰り返しであった。 「ああ、急がなきゃ。『彼女』を起こさなきゃ」彼はそう告げ、大きな門をくぐった。その門の扉が閉じてしまい、私は押し開けようとするも微動だにせず途方に暮れる。そして、門に刻まれた文字に気が付き、目を凝らす。「La……e