彦太郎と漫才師(小説)

桃園学園とは大学である。
桃園学園の生徒、彦太郎のところに園芸部の真美子ちゃんがやってきた。
「今日、グッドショットって漫才師が、杉野公会堂で無料漫才ライブするのよ。こないだのお買い物で参加券貰ったんだけど、4枚彦太郎君にあげるわね。彦太郎君、いつも明るそうだから」
「えっ、いいの?それは、どうもありがとう。真美子ちゃんは行かないの?」
「あと2枚あるから弘美ちゃんと一緒に行くの」
「じゃあ、俺も邦夫と黒田と写真部の田中君を誘って行ってみるわ。ほんとにありがとう」

桃園学園終わり、彦太郎達4人は杉野公会堂に向かっていた。
黒田「グッドショットってテレビでも有名な漫才師じゃないか、ほんとに無料で良いのか?」
田中「杉野公会堂のリニューアル記念らしいんです」
邦夫「田中君はさすがだなあ。物知りだなあ。彦太郎、見習えよ」
彦太郎「楽しみ、楽しみ」

会場に着くと、現場のスタッフから
「今日の舞台はテレビ撮影があります。会場客席が映ることがありますが何卒ご了承ください。放送は翌朝7時の、ゼネレーションとゆう番組であります」
とゆうお知らせがあった。
彦太郎「最前列を目指して、テレビに映ろうではないか!」
邦夫「何言ってんだよ、整理番号55番じゃないか、ほんとにお前は目立ちたがり屋だなあ」
黒田「ぜひ、我が新聞部の記事にも描きたい」
田中「プロのカメラワークを勉強したいです」

会場入りすると、彦太郎達は3列目だった。
グッドショットとゆう漫才師が出てきて漫才が始まった。
「杉野公会堂、リニューアルおめでとうございます。今日は新ネタの漫才を」
「最近、学生時代を思い出すねんけど、放課後女子にデートに誘われること!……なかったよなあ」
彦太郎「あははは」
漫才師
「お前、学生時代にバイトしたら、豪勢に高級焼肉食べに行くもんじゃないのか」
「ちゃうちゃう、そこはフランス料理に行くねん!……って、いつものぴよちゃんバーガーやないかい」
彦太郎「あはははは」
「ここにお集まりの皆様は、なんの予定もない非リア充の皆様やねん」
「しかも、無料!」
彦太郎「あはははは」

などなどと漫才が終わり、セレモニーとか色々あってこの日の行事が終わった。
翌朝、邦夫のところに田中君から電話がかかってきて
「あのう、昨日の様子をゼネレーションって番組観てたんですけど、お上品に笑ってる真美子さん達と会場全体が笑いに包まれてるところが映ったのは良いんですが、最後に彦太郎君が、これぞとばかりに手を叩いて大袈裟に笑ってるところがアップで映り、僕は友人として恥ずかしかったです」
邦夫「彦太郎、アイツって奴は!」

おしまい

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