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抒情派フォークの極北「とんぼちゃん」名曲ベスト10

こちらの記事で、とんぼちゃんや彼らの楽曲について詳しく書いています。

「とんぼちゃん」名曲ベストテンですが、曲のランキング以外は基本的に上の記事のダイジェスト版のようなものです。

①「慕情」(1980) 

鉱山を舞台にした男女の悲恋物語が抒情的なメロディとハーモニーに乗せて美しく歌われており、まさに抒情歌の極北。              歌詞をよく聴くと?という部分もあるのですが。

②「遅すぎたラブソング」(1980)

別れた男と女の会話によるストーリー性のある歌詞、緩急自在で流れるように美しいメロディとハーモニー、そして、ドラマチックなアレンジ。三拍子そろった名曲です。

③「遠い悲しみ」(1975) 

アルバム版とは、歌詞とアレンジをがらりと変えた3枚目のシングル盤も「ひと足遅れの春」に続いて小ヒットしました。こちらも定番の「失恋ソング」で、イントロとラストの多重輪唱が斬新でした。          昔、二人がテレビ神奈川(TVK)に出演した時はこの曲を歌っていましたが、市川善光が弾く間奏のマンドリンが印象的でした。

④「ひと足遅れの春」(1975)

スマッシュヒット程度ではありますが、とんぼちゃん最大のヒット曲。  この2枚目のシングルから、「失恋ソング」がとんぼちゃんの定番になります。終盤、サビの反復の上に別のメロディと歌詞を重ねて次第に入れ替わらせて行く手法が、当時としては非常に斬新に感じられました。

⑤「きみまち坂」(1978)

8枚目のシングル。                         美しいメロディとハーモニーに乗せて「二度と帰らない」恋人の帰りを待ち続ける女性の悲しみを描いています。2番の「~遠く輝く街の灯りが涙のせいで見えなくなる~」という哀切な歌詞が泣かせます。         聴く度にサビのハーモニーのところで、胸が締め付けられそうになる曲です。

⑥「北景色」(1980)

主旋律とサビとの区別がつかないほどメロディ展開がスムースで、「流れるように美しいメロディライン」というとんぼちゃんの曲の特色がよく出ています。2番目のサビから入る展開とアップテンポのアレンジが、なかなかドラマチックですね。

⑦「冬ざれの舗道」

失恋の痛みや寂しさを「灯消えた」「冬ざれ」という歌詞でさりげなく間接表現しているのはさすがです。寒い冬の夜に一人静かに聞きたくなる名曲です。

⑧「19の頃」(1975)

とんぼちゃん定番のノスタルジックな「失恋ソング」には違いないのですが、実は、別れた恋人の訪れを今も密かに待ち続ける女性の切ない思いが込められた歌だったのですね。

⑨「冬越え間近」(1978) ※アルバムバージョン

軽快な曲調とは裏腹に、歌詞の内容は、冬の終わりと共に別々の道に踏み出す男女の苦い別れが描かれています。シングルバージョンとは、アレンジがかなり違いますね。シングルよりは、明るめに歌っているような。ただし、出来はシングル盤の方がいいですが。

⑩「心はぐれた日から」(1975)

イントロと間奏をクラシックの名曲「チャルダッシュ」からちゃっかり拝借してくるとは、いい度胸です。でも、いい曲なので、許します。    「心は」の次に読点を打つと「心は、ぐれた日」になります。失恋したからと言って「ぐれて」はいけませんよね。

次点「折鶴」(1980)

「遅すぎたラブソング」のB面曲ですが、A面として別途出してもおかしくない出色の出来です。「折鶴=飛べない鳥=夢を失い人生に惑う僕」という比喩構成のようですね。

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