感情を「情動」と「混合感情」に分ける
こんにちは、たかひとです。
感情を「情動」と「混合感情」に分ける、という文章に出会いました。
まず、「情動」について。
これは、本能に由来する心の動きです。
人間だけでなく、一部の動物も感じている可能性があるとのこと。
情動は感じたときに、身体が反応します。
たとえば、怒り。
人は怒ると体温が上昇するとのこと。
言葉遣いや表情から怒りを消すことはできても、体の反応を消すことはできない。
意識を変えることで情動を手放すことはできるかもしれないが、一度感じたときに、必ず体が反応します。
身体と結びついている心の動きが情動です。
やはり情動というと、吃音から来る怒り、悔しさ、情けなさなどが思い出されます。
次に「混合感情」について。
これは、人間特有のものです。
複数の基本的な感情を同時に感じている状態とのこと。
身体的な反応はなく、表情などには全くでなくても、心の中では強く感じている人はいる。
その文章では「愛」を例に挙げて、「信頼」と「喜び」が混合している感情だと、説明されていました。
愛する人と親友を分けるものが何かと考えると、愛が、信頼と喜びの混合感情だとわかりやすい、とのこと。
ここまで述べてきて、自分は今まで「情動」に心を乗っ取られてしまって、微細な「混合感情」を感じ取れなかったんだな、と思いました。
そして、感情を「情動」と「混合感情」に分ける意味はまさにここにある、と感じました。
自分が今感じている感情は、過去のしがらみなどから起きている情動なのか、それともさまざまな要因が絡み合い、じっくり味わうべき混合感情なのか、に気づくこと。
自分を客観視するヒントになるし、より今の感情を深く味わえるのではないか、と思えました。
もうひとつ、情動と混合感情について興味深い視点があったので、紹介します。
少年マンガは情動の変化を表現して、青年マンガは混合感情を描く、というものです。
少年マンガのクライマックスでは、主人公の感情は爆発します。
子どもでも共感できる物語になっています。
一方、青年マンガは、混合感情を描きます。
登場人物の表情やセリフだけだと、何を感じているかわからない。
笑い顔から喪失感や悲しみが伝わってきたり、いわゆる泣き笑いの状態など。
主人公に共感して、物語の展開と一緒に情動が揺さぶられるのは、スカっとして心地いいです。
でも、それぞれの人の中で起きている混合感情を、外から推察できないから限界がありますが、精度を高めていきたいです。
相手と自分の気持ちを精密に想像し、より深みのある人生につなげていけると感じているからです。
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