無色の時間 ~光を失った世界で、再び色を取り戻す~
気づけば娘が再び、音信不通になって5日が経った
家に戻っていた期間も、同じく5日間だった
いつまでも、同じところをクルクルと回遊することに
意味を見出せなくなっている
わたしのこころの旅にも、そろそろ羅針盤が必要になってきたようだ
今日もまた、あの日と同じく寒い一日だった
6日前に、玄武さんのアパートへ向かっている道中に
わたしは、何を思っていたのだろう。。。。
少しずつ伸びていく日没を眺めながら、意識が飛んだ
最初に、娘が消息不明になった頃は
まだまだ、日が長かった
少しずつ、夜が長くなり。。。
再び、昼が長くなり始めた。。。。
あ~。そっか・・・・
あの時
娘は、本当にまだこの世に存在しているのか?!
このことが、あの日。わたしを動かしたんだ。。。
わたしは、怖かったんだ
あれから、10日が過ぎた今・・・・
娘を思うと。。。。窓の外に広がる夕焼けのように、心が染まるような哀愁に包まれる
もう、怖さはない
そして、悲しみもない
いつから、ここに立っていたのだろう・・・
光を失った世界で、わたしは再び色を取り戻せるのだろうか