2020年冬版 ニット【街の記憶】シリーズ・音声ドラマ
2021年、明けましておめでとうございます。
昨年はまさに波乱の年、今年もまだまだ激動の年になる予感がありますが、出来る限りの注意と対策をして、みなさまが日々を健やかに過ごせますように。
というわけで、昨年は演劇業界もオンライン化が進んだり、コンテンツ化が加速したりと、もはや後戻りのできない時代の進化を肌にヒリヒリ感じています。
ニットキャップシアターは、これまでライフワークのように日本全国、各地域の写真からその土地の記憶を掘り起こして、数々の舞台作品に仕立ててきました。そして、そんな懐かしくも愛おしくなるような企画を、誰でも、どこでも、リスクフリーで楽しめるように、今回は音声ドラマ(写真付き)の形式でお届けします。
三橋は、録音と効果音、編集とミックス(一部音楽も)を担当しています。
昨年12月に公開されたシリーズ4本をまるっと並べてみました。耳に優しいミックスを心がけてみましたので、良かったらお餅の焼ける時間などに楽しんで聴いてみてくださいーー。
vol.1『大浦の物語』 - 京都府 舞鶴市 -
・編集ワンポイント
たくさんの写真(スライド)にしたがって、物語が進行します。淡々と流れる時代と時間が心地よく、池川さんのギター、黒木さんの歌声による「里の秋」の演奏も、心あらわれるようで耳に楽しいです。
vol.2『遠音さす』 - 滋賀県 近江八幡市周辺 -
・編集ワンポイント
湖畔の架空の町という事ですが、実際の地域に伝わるお囃子が登場します。ソロの笛の音は、作者である だんぷてぃ・ダイ さんによる演奏。僕はといえば、冬迫る琵琶湖に行って大根洗ったり(寒かった)、鴨川のベンチで足音を録ったりで。一番聞いて欲しいのは、孫娘が戻ってくるときの、砂利道と木製桟橋との足音の違い(地味すぎ)。
vol.3『帰郷』 - 岩手県 西和賀町 (旧湯田村) -
・編集ワンポイント
ニットの高原さん中谷さん、こてこての関西人ふたりが、東北のおばあちゃんに扮して語ります。なまりが耳に心地よく、まるでゴドーのような、静かな劇的な一幕芝居になっています。一番聞いて欲しいのは、雪解けの道を歩く足音と、おばあちゃんが立ったり座ったりするときの所作につく雰囲気(音)です。
vol.4『一番乗り』 - 京都府 精華町 -
・編集ワンポイント
ニットの高原さんの作家デビュー作!スイカの名産地 も専用録音!笑 そして劇中の子供達のガヤも、出演者七人ですべてまかないました。バカバカしさが愛おしい、ニヤニヤしながら聴いてほしい作品です。
ニットキャップシアター 第40回公演『カレーと村民』
というわけで、音声ドラマ4本をお届けしましたが、ニットキャップシアターでは、第40回公演「カレーと村民」を鋭意制作中です。こちらも中々にストイックで、静かな劇的を凝縮したような作品になりそうです。
こちらは明治時代の吹田周辺が舞台。ひとまずPVを楽しんでくださいーー。