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ユーハバッハは蛇足で、藍染が至高の悪役に思う【BLEACH千年血戦篇アニメ化】

いつから、鏡花水月を使っていないと錯覚していた?

BLEACHのアニメが10年ぶりに始まり、最終回までを描くことが決まった。そのため、BLEACH世代である私はおじさんになってから読み直してみることにした。

当時はアニメも漫画もヘビーユーザーで全てをウォッチしていた。

藍染編までは。

死神代行消失編だけはピンと来なく、そこからBLEACHから離れてしまいある日完結したことを知った。

BLEACHはまとめてコミックスで読むタイプの漫画であり、週一では中弛みがすごい。

特に前述した消失編はひどかった。

最後に隊長たちが現世に来て、力を取り戻すところを見てなかったくらいである。

先日まとめて読み直してたところ、あの編で作者は何をしたかったのか分かった。当時のジャンプが強過ぎたからか、あの編でのBLEACHは毎回最下位だったとか。


そんな穿った読み方をしていると、

そもそも藍染で終わらせておけば良かったのではと思えて仕方がない。

これからユーハバッハがアニメ化されるのに、水を差すようだが。

ユーハバッハ周りの話は蛇足に思う。

当然、霊王や零番隊の話、その他今までの伏線を回収していく様は気持ちが良かったが、何だかポッと出のキャラクターが暴れたように見える。

藍染は何がしたかったのか?

私が藍染編を読んだときは、中学生であって正直言って藍染が何をしたかったのか分からないまま醜い姿になったのを覚えている。

藍染は長い間死神たちを騙し続け、読者を騙し続けた辺り至高の悪役に思える。

彼には名言も多く、胸くその悪さは天下一である。

だが、彼は嘘をつき続けてまで何をしたかったのか。

漫画で分かった時系列順にいくと、

・ルキア処刑の裏で死んだふり
➡️実際は鏡花水月の能力で、死体を偽装した。ルキアを処刑して崩玉を手に入れるための準備。

・柔和で闘いが苦手な風貌
➡️ 藍染の脅威は『鏡花水月』ではなく、出鱈目な戦闘力を持つ十刃達を従わせる程の強さだと評しており、隊長達が『鏡花水月』の能力を警戒する事を『普通に警戒するだけでは不十分』と否定的に見ている。

・一護への関心
➡️ ルキアとの出会いから完全虚化に至るまでの一護の戦いを裏で演出していた張本人

BLEACHの物語そのものは藍染の掌の上で行われていた。

一護は死神・虚・滅却師の力を併せ持つ特殊な存在として注目し、その成長を促そうと一護に幾多の戦闘を仕向けていた。

・崩玉の裏切り
➡️ 崩玉が藍染は一護に勝てないという心を取り込んだ為、斬魄刀や死神の力を奪われた(浦原は、崩玉が藍染を主とは認めていないと解釈している)

本当は力を失って、死神たちと本当の意味で繋がりたかったのではないかと一護は語る。

・懲役の年数がエグい
真央地下大監獄最下層・第8監獄「無間」にて1万8800年の投獄刑に処される(判決時に彼らを挑発した為に目と口を塞がれ、刑期も2万年に引き上げられた)

事実上出られないに等しいが、ユーハバッハの時間感覚を鈍らせたり、最終決戦で鏡花水月の能力を使い自身を一護と錯覚させることに成功。

何やかんやで死神の世界が壊されるのを防いだ。

藍染はあらゆる人を裏切り続けたが、崩玉が「仮に願いを叶えてくれる存在」であれば一護に負けることはなかった。

確かに成長や再生が止まっているように見えた。

藍染は昔から強者であるが故に孤独も抱えていた。その孤独さを一護が現れたおかけで、払拭されたのかもしれない。

千年血戦編では純粋に共闘することを楽しんでいたようにも見えた。彼を巣食っていた孤独はもうないのかもしれない。

ユーハバッハがピンと来ないのは、最初から悪役であり一護や源流斎との関わりが分かったところで、大きな裏切りや過去があるわけでもないからか。

100年前から裏切り続けていて、あらゆる事件の裏にいた藍染とは違った。

藍染編が分かりにくいから、死神の力を失った一護をまた呼び戻し無理矢理な結末を作ったのかもしれない。

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