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ロケハンの夏
JR名古屋駅ホーム、夕刻の太陽光線の照り返しで火傷しそうに暑い。
目眩がするほどの疲労感。ベンチに座って新幹線を待ちながら「なんでまだこんなことやってんねやろ」と自問。
答えはわかってはいるのだが。
同じような疲労感に苛まれた事が人生で何度も何度もあるから、つい無意味な愚痴を独りごちる。
真夏のロケハン。恐らく高校1年生の夏休みが最初だったと思う。
ということは40年前。
夏休み毎に8ミリ自主映画をつくり、大学に入って夏休みに16ミリ映画をつくる。
デビュー作「She's Rain」のクランクインは1992年の7月31日。
私にとって夏休みは映画製作の季節なのだ。40年毎年変わらぬ思いだ。
いままた猛暑の中、愛知県内を転々としながらロケハンをしている。
昨日は家から持参した水筒の水が尽き、更に自販機のペットボトルを2本飲み干した。
同じ日本列島の空の下、どこかのクルーはこの炎天下にどこかの町でロケをしているはずだ。
そして暑さと疲労で発狂しそうになりながら「何でワシこんなことしてんねやろ(やっすいギャラで)」と自問しているスタッフもいるはずだ。
暑中お見舞い申し上げます。
近づくクランクインを畏れつつそれでも前進あるのみ。また映画やる夏。まだやる夏。