これからは私との場所に…
早朝の新幹線に
二人で乗り込んで
二人の間にあるひじ掛けを上げて
手を繋いでくれた
軽井沢に着くまでずっと
電車に乗って手を繋ぐという
発想がなかったし、したことがなかったからほんのサプライズで嬉しかった
これから始まる１日を
もっともっとワクワクに変えてくれた
着いたらレンタカーを借りて
初めて助手席へ
私は駐車場でバックで片手でハンドルを
くるくる回す素振りが好きで
彼も素早くクルクルとハンドルを回して一発で入れたからそれ見た時キュンと
しちゃった
おー、かっこいい～って。
もし彼が運転が下手くそだったら
幻滅してたかもしれないな～
ってほど車の運転は大切なポイント
彼は軽井沢に通い始めて30年近くたつ
らしくガイドさながら運転中も
色々と案内してくれた
白糸の滝に行く道が日本ロマンチック街道というらしいけどいろは坂のように
くねくねとした山道で
なんでロマンチックなんだかが謎
その他に
紅葉の名所の雲場池や
軽井沢銀座
道の駅
車を返してから新幹線の時間まで
アウトレットでぶらぶらとして
あっという間の１日だった
着いた時は晴天で
気温も高く旅行日和で
最高だった
夜の星空が見えなかったのが
少し残念だったけど
彼のお気に入りの軽井沢に
一緒に行けてまた１歩近づけた気がした
でもね
ここには私の知らなかった過去の彼が
他の人と来た場所でもある
たぶん…
ここの蕎麦美味しいんだよ
並ぶから朝一でいつも行くから
今日もまずは蕎麦屋ね
って
前に誰と一緒に食べたんだろ
レガランのケーキも食べたいし
夜はプリモのピザ食べて檸檬はお酒飲みたければ飲めばいいよって
これも誰と行ったんだろ
楽しみ～って言ったけどちょっと胸が痛くなった
知らない過去や昔の女たちが頭をよぎったから
これだけ生きていれば当然で
何もない方がおかしいのは百も承知
だけど一瞬胸がギュッとする
旅行から帰ってきて
またどこか行きたいね
連れて行ってね
って会話して
今度はどこどこに連れて行きたいなー
って彼。
だから
彼が過去に誰かと訪れた事のある場所に
ぜーんぶ行って私との場所に上書きすればいいんだよねって考えることにした
訪れた場所の思い出を
二人の思い出にひとつひとつ
これからすればいいって