ほめてはいけない、それ本当?
最近、アドラー心理学に基づいた本を読み、「ほめない育児」というものに触れました。
なぜ、ほめてはいけないのかというと、一回ほめると、ほめられなかったらやらなくなる、ほめられる為にやるようになる、ほめるというのは上の立場から下の立場へ行うもの。親と子どもは横並びで平等だから。という理由のよう。
アドラー心理学は学びになって、取り入れたい考え方もたくさんあるのですが、この「ほめてはいけない」はなんだかしっくりこないのです。(理解が足りないだけかもしれませんが)
私は保育の現場でたくさんの子どもたちを見てきた経験から、ほめるのがいけないとは思っていません。(特に未就学児には)
「そんなことできるようになったの?かっこいい!」
「こんなに上手に描けるようになったの!すごい!」
などなど、ほめた時の子どもたちのキラキラの笑顔は眩しいくらい。
それでさらに伸びようとする子どもたちの姿をたくさん見てきました。
ほめられないとやらなくなるというものは、もともとその子の好きな事ではないということ。
好きな事はほめられようが、ほめられまいがやりつづけてしまうものです。
また、片付けや歯磨きなど、身に付けたい生活習慣も最初はほめられたいが為にやったのだとしても、習慣になるまで続ければ、あとはほめられなくともやれるようになるんですよね。
我が家は洗濯物を畳んだものを人別に分けて置き、それを棚に戻すのは子どもたちが自分でやってみることにしました。
最初の頃は、服を棚に戻すと「ほら、戻したよ!見てみて!」と言うので「すごい!もうやったの?」とほめていましたし、ほめ忘れた時は子どもも「もー!戻したのになんでほめてくれないの?」とプンスカしていました。
ですが、今となっては気付くと服が棚に戻されていて、それに対して何もありません。もう習慣になったので、ほめられようが、ほめられまいが自然とやる事になったのですね。
子どもが作ったものや描いたものを持ってきたり、縄跳びや鉄棒など「見てみてー!」と披露してきた時は、ほめて欲しい、認めて欲しい時。
親も子どもの成長の姿を見ると嬉しいですよね!その気持ちを素直に、出てきた言葉で伝えればいいと思うのです。
歯磨きイヤイヤしてできなかったのが、できるようになった。片付けしなかったのにやれるようになった。親として嬉しいですよね。その嬉しい気持ちを素直に伝えればいい。
大人でも、できなかったことができるようになった時、やりたくないことだけど頑張ってやった時、ほめてもらったら嬉しいですよね!
ほめるって、上の立場から下の立場だけではないような。私は後輩から「すごいと思います!」と言われた時は素直に嬉しかったし、先輩にもほめ言葉をよく使っていました。
アドラー心理学では、ほめるのではなく、勇気づけの言葉「ありがとう」「助かったよ」などを使うと良いとのこと。
そのような勇気づけの言葉はもちろん素敵だと思います。
ですが、適材適所で、ほめことばも、勇気づけの言葉も使っていけばいいのだと思います。
言葉にのせた気持ちが伝われば、どの言葉を使ってもいいんじゃないかと感じるのです。
これはだめ、あれはダメ、こうしないと。と思うよりも、目の前の子どもが言って欲しそうな言葉をプレゼントする。
シンプルに考えた方が上手くいく気がします。
読んでくださり、ありがとうございました!
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