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【#2】 思考中毒になる!/斎藤孝(前編)

 僕はもともと考えることがあまり得意ではなく、なにか1つのことを悩んでいても、考えてるうちに別のことに関心が移って結論が出ない非生産的な思考の癖がありました。数年前に利用したキャリアのカウンセリングサービスを通していくらかは改善されました。が、最近再発しがちなのが悩みです。悩むことが趣味になっているという表現が自分の中で一番しっくり来てます。

そんな中、近所の図書館に行った際、偶然この本に出合うことができました。読んでみて今の自分にはぴったりな本だと感じました。

というわけで、改めて考えること=思考とは何かを再定義していきましょう。

思考とは何か?

この問いに対してこの本を読んだ上での僕なりの結論は

思考とは目の前の事象に対しての自身の中の挙動を言語化する行為

です。例として太宰治とスティーブジョブスが挙げられていました。

太宰治は思考力の塊

 著者は思考力のある人間は些細な出来事に対して思考力を働かせることができる人間だと説明しており、その中でも太宰治は思考力の塊だと挙げられていました。氏の短編小説の『佐渡』においてもごくごく普通の光景に対して自身の不安と発見をうまく言語化して冒頭のシーンが描写されています。

下記サイトで冒頭が載っているので気になった人は読んでみてください。
冒頭のシーンでひたすら自分の見えている島らしきものが佐渡島かどうか悩み続けています(笑)

この場合は不安を解決するためには人に聞くのが一番早いけど、そんなあほな質問をしたらあほに思われそうで嫌なので必死で自分なりに答えを見出そうとしてる過程の表現に斎藤孝さんが言う「思考」なのかなと思いました。

抽象的な概念を具体的なプロダクトに落とし込んだジョブズ

 禅に傾倒していたジョブズはシンプルであることを一つの教義としていました。その教義の中で生まれたのがiphoneのホームボタン、ワンタッチで最初の画面に戻れるシンプルさ。きっと開発の中では「もっとシンプルに」、「どうすればもっとシンプルにできるのだろうか」と問い続けた結果だと作者は評していました。

 現場の開発者たちはジョブズの「シンプルなのがいい」という抽象的なオーダーに対して具体的にはどういうこと?という抽象→具体の作業と、試作品に対して「これはシンプルといえるか?」という具体→抽象への作業が何度も何度も行われたのでしょう、、、
いわゆる具体と抽象の往復作業ですね。多分。

いきなり、仕事に使うことは難しいかもしれませんが取っ掛かりとして、何か1つ自分のスタンスと大事にしたい価値観を決めて、自分の生活に落とし込むのを試してもいいかもしれませんね。

もともと1000文字程度という話だったのでこのあたりでいったん前編として切ります。

前編のまとめ

1.思考とは目の前の事象に対しての自身の感情を言語化する行為
2.優れた思考力は一見何もないようなところでも物語や意味を見出す。
3.自分が大事にしたい価値観を問いの形にすることで、価値観を形にすることができる。

おわりに

とりあえず今日はこんなところで!
書こうと思ったらいろいろネタが出てくるのは面白いですね。
制限はクリエイティブの源泉という言葉を実感してます。


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