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世間を騒がすハッカー?正義のヒーロー?その男、オーブリー・コットルについて

2020/11/27 最新追記2021/01/19

その男、オーブリー

 オーブリー・コットルという、大麻専門匿名掲示板420chanの管理人にして国際ハッカー集団アノニマスの元構成員と名乗る人物が、今何やら注目を浴びている。

 オーブリーは今月、SNSのParlerという今年の米大統領選挙にまつわる陰謀論の蔓延でツイッターやFacebookを追い出された極右アカウントたちが集結し急激に成長するプラットフォームをハッキングしそのセキュリティの脆弱性情報を流し、またParler上で8kunの元管理人であるロン・ワトキンス氏を騙った偽アカウントを作り「ジム・ワトキンスがQAnonのQだ」というニセの書き込みをした。

私もこの一件↓にはまんまと騙された( ;∀;)

 オーブリーはインタビューを受けたワシントン・ポスト紙で、Parlerには「現実に存在する人間」や「インフルエンサー」の認証を受けた後で登録の名前を変えるセキュリティー上の脆弱性があると語った。ちなみに、ツイッターは、アカウント名を変えると受けていた認証がなくなることを先日2ちゃんねるの元管理人の西村ひろゆき氏が体験している。


 オーブリーは、他にもQAnonのQとしておそらく投稿したことがあるだろうと専門家の意見がほぼ一致している8kun所有者のジム・ワトキンス氏のメールをハッキングして得たと思われる情報もツイッターで公開している。

 その情報によると、ジム・ワトキンス氏は米国アラバマ州にあるレッドストーン兵器廠に所属する将校であるプリシラ・アダムズ・デュモン氏と2019年10月25日から2020年8月26日の期間に少なくとも126回メールのやり取りを行っており、オーブリーはこのデュモン氏が核兵器も取り扱っている契約の場合「Q」クリアランスの軍事機密を取り扱える人物ではないかと予想している。また、ワトキンス氏とデュモン氏のメールはQAnon関係者とCCで共有されているという。

 QAnonの投稿者、Qという人物は、2017年の当初の投稿において自分はQクリアランスレベルの軍事機密情報を取り扱える身分と説明していた。

アノニマス

 オーブリーの所属していたというインターネットのハッカー集団、アノニマスについて聞いたことがあるだろうか?

 ウィキペディアによると、アノニマスとはハッキングを主な手段として政治的な意思表示や政治目的の実現を目指して活動するハクティビストの国際ネットワークだという。その緩やかなネットワークには一説には数千人以上の参加者がいるとも言われている。

 古くは2004年頃からその活動は始まり、2010年頃から大規模な集団でサイトを攻撃する「オペレーション」を行うようになり、その名が世界に轟いた。

 2010年、インターネット規制に対して抗議のために行われたオーストラリア🇦🇺政府へのサイバーアタックや、2010年から2011年にかけて行われたアラブの春でのデモを弾圧する政府へのサイバー攻撃などが有名。2012年には日本政府の違法ダウンロードの刑事罰化に抗議して日本にも攻撃が行われているが、その時は霞ヶ関霞ヶ浦を間違えてしまい「国土交通省霞ヶ浦河川事務所」が標的にされた。

 アノニマスとは、匿名を意味する言葉で、日本のふたばちゃんねるから派生した米国の匿名掲示板4chanで日本語の「名無し」の代わりに名前欄にデフォルトで入っていたのがanonymousだったことがこのグループ名の起源となった。

 日本の2ちゃんねるでも、有志が団結して特定のサイトにDDoS攻撃をするVIPPER(ヴィッパー)という集団がいた。主にVIP板でたむろしていたことから、この名前がついたが、DDoS攻撃を田代砲と名付けて韓国のNAVERなどにサイバー攻撃をしていた暴れん坊たちがひょっとかしたらアノニマスの祖先なのかもしれないと思うと何やら感慨深い。

 アノニマスは2018年にQAnonに対して宣戦布告をしているという。オーブリーの戦いもこの系譜に沿っているのかもしれない。

オーブリー vs ワトキンス親子

 オーブリーは日頃からジム・ワトキンス氏とロン・ワトキンス氏に対して敵対的なツイートを連発している。先日は、OANに出演して米国の投票システムの不正を訴えたロン・ワトキンス氏が被っていたカウボーイハットを大いにバカにしたツイートを連発していた。ちなみに、パーラーのなりすましロンになっていた時も、カウボーイハットについて出鱈目を飛ばしていた。

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OAN放送動画より、ロン・ワトキンス氏とカウボーイハットのキャプチャ

 何やら個人的に恨みでもあるのかと思わないでもないが、今のところQAnonに対する義憤以外はわからない。

 私が初めて目にしたオーブリーの対ワトキンス・オペレーションは、今年10月半ばにジャーナリストのブライアン・クレッブス氏が告発したジム・ワトキンス氏所有の会社が法人税を払わない幽霊会社化していることにより、会社所有の膨大なIPアドレスが廃止にできるという報道を発端に、会社登録を改めてしなおしたジム・ワトキンス氏のその会社が所有するサイトに児童ポルノサイトが含まれるというニュースサイト・マザー・ジョーンズの告発報道がすぐさま出されたが、その児童ポルノの情報をマザー・ジョーンズに流したのが、オーブリー・コットルその人だった。

 発端となったブライアン・クレッブス氏の記事でも、セキュリティ研究家のロン・ギルメット氏が突然ジム・ワトキンス氏がインターネットサイトのホストをDDoSサイバー攻撃から守るサービスを受けていた会社に電話し、保護を外させてサイトがダウンするという出来事が起きている。この一連の流れるような攻撃の裏にオーブリーがいたとしても私は驚かない。

 上記の件はこちらで記事にしています。

オーブリーは法を犯しているの?

 ロン・パーラー事件で被害(?)を受けたフレドリック・ブレナン氏は、既知の仲であるオーブリーについて記者から質問を受けているという。

 ブレナン氏は26日、この質問にツイッター上で答えた。

 「彼が法を犯しているかどうか、私は弁護士ではないのでわかりません。彼がカナダに住んでいることも問題を複雑にします。(コンピュータへの不正アクセスを犯罪とする)合衆国のCFAA(包括的犯罪防止法)には彼は当てはまらないと思います。」

「私は彼がそのうち起訴されるのではないかと懸念しています。彼自身が自分でやったと言ってはいますが、果たして彼1人でやったのか、それともだれか別の人物が関わっているのかわかりません。私は、彼の行動を支持はしませんが、間違っているとも思いません。」

「彼がパーラーやワトキンスのハッキングをすることより、ワトキンスの方が遥かに大きな問題を抱えています。私は彼の行動に他の人々と同じくらい興味を持っていますが、私はフィリピンと同様米国の刑務所でも生きながらえることができない病気を抱えているので、彼に協力したり同様の行為をすることはありません。」

オーブリーの言い分

 オーブリーは自らのハッキングやなりすましの情報を出して以来、多くの攻撃者からツイートを受けている。

 彼はこう言い返している。

「世界はより多くの俺のような人々を必要としている。人々は自己満足しすぎて、具体的な目標を達成するよりも自己の安全を選択する。俺は何でもすべてを犠牲にするつもりだ。極右の公人のほとんどは、吠えるばかりで噛み付く勇気はないことがわかった。彼らが人々を沈黙させる力を持っていると、彼らに思わせるのをやめるんだ。」

 ますます盛んなオーブリーの活動も今後注視していきたいと思います。

追加 豪ギズモード記事発見!vinoさんありがとうございます 11/27

 11月4日に豪ギズモード🇦🇺で報じられた記事では、オーブリー・コットル氏にフォーカスされた内容が詳しく書かれていた!

 その記事によると、オーブリーはアノニマスを創設したのは自分であると主張しており、しばらくアノニマスの活動を休止してフリーランスとしてソフトウェアエンジニアリングの会社で働いていたが、今年のBLMのデモが抑圧されているのを見てアノニマスの復活を果たし、さらに2018年に宣戦布告したQAnonの急成長を見て、仕事を辞めて全てを投げ打ってQAnonと対決する決心をしたという話をしたと報じられた。

 私はオーブリーとDMで一言二言喋っただけの仲だが、ちょっぴり心配である(´・ω・`)

追記 生配信!オーブリー・コットルの過去・現在・未来 11/27

 Twitch上で行われた対談です。生オーブリーが見れます。アーカイブあり。本当の名前はKirtなのかな🙄?



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画像:Gregg Housh配信Twitchライブのスクリーンショットより 2020/11/27

追記2020/11/28

こちらの動画ニュースでもオーブリーが喋っています。

2020/12/03

2020/12/15

コットル氏、「(SNSの)パーラーを◯ろせ」とNGワードを使ったことが人間への殺害予告と勘違いされツイッターアカウントを停止に!オーブリーを許してあげて!

#FreeKirtaner

息子?🙄

オーブリーが停止した真の原因!?



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