ステンレスポンプが持たない!と思ったら
電子半導体工場やメッキ工場などでは、無機系排水処理設備が多く使われています。
多くの場合、この設備の排水原水は酸性の排液であることが多く、これを中和するために消石灰スラリーや水酸化マグネシウムスラリーが用いられます。
これらの中和剤を移送する過程でステンレス製陸上ポンプがよく使われるわけですが、このステンレス製ポンプは耐食性で問題が生じるケースがあります。
今回はこの問題点と、その解決案のひとつをご紹介します。
ステンレスも万能ではない
ステンレスは、確かに一般的な金属よりも耐食性が高いとされています。
でもだからといって、すべての液体にステンレスが強いわけではありません。
特定の液体や特定の条件下では、ステンレスでもあっという間に能力ダウンや故障に至ることがあるのです。
今回のように酸性の排水原水と中和剤を移送する場合はとくに、ステンレスの耐久性の限界を超えてしまうことがあります。
その理由は、ステンレスは摩耗に強くないから。
消石灰スラリーや水酸化マグネシウムスラリーは、腐食ではなく摩耗に注意する必要があるスラリー液です。
ステンレスは一般的な金属よりやわらかいため、摩耗には不利。
こういった場合は、ほかの材質のポンプへの置き換えがオススメです。
ステンレスがダメなら樹脂
このような課題に対応する解決策の一つが、樹脂製ポンプです。
みつわポンプのマジカルポンプは、炭素繊維強化樹脂を採用していて、高い耐摩耗性を備えています。
もちろん、樹脂もすべての液体に対応できるわけではありませんが、ステンレスで耐久性が問題となっているなら、樹脂が有効な場合があります。
マジカルポンプは、耐摩耗性の高い樹脂製であること以外にも、工場の生産効率を上げる特徴があります。
マジカルポンプの特徴
自吸式: 自吸室に十分な容量を持ち、サイフォンカット機能により、ポンプ停止時に十分な呼水を確保できます。断続運転に強く、多少の空運転にも対応が可能です。
ランニングコスト削減: バルブレス・シールレスのため、自吸弁やメカニカルシール・グランドパッキン等の消耗部品がありません。
省スペース: 電動機を一体化した竪型ポンプにすることにより、設置スペースを大幅に低減。 コンパクト設計で設置計画が簡単です。
こんな場合はマジカルポンプ
「ステンレスなのに故障が早い」という方は、一度移送液をご確認ください。
消石灰スラリーや水酸化マグネシウムスラリーなど摩耗性の高いスラリー液でステンレスポンプを使用しているなら、みつわポンプの樹脂製ポンプ「マジカルポンプ」に置き換えることで耐久性がアップする可能性があります。
無機系排水処理設備での中和剤移送でお困りの方は、ぜひ一度みつわポンプまでお問い合わせください。
▼摩耗に強い樹脂製ポンプ▼