エッチング工程のカイゼンPDCAを伴走~半導体工場・液晶ガラス工場~
半導体や液晶ガラスの製造プロセスで欠かせないのが、エッチング工程。
エッチングとは、化学物質を使用して回路やデザインを材料に刻み込む方法のことです。
このプロセスで排出される液体は、多くの工場での悩みの種となっています。
とくに課題となっているのは、HF系の排水、消石灰・水酸化カルシウム/Ca(OH)2、フッ化カルシウム汚泥たち。
そこで今回は、これらの移送液をスムーズに送ることができるみつわポンプの製品をご紹介します。
エッチング工程の課題
エッチング工程のフローはこんなかんじになっています。
この図にも書いてある通り、各種工程ではこのような課題があります。
課題
原水ポンプ(HF系廃液):マグネットポンプがスラリーで頻発に故障する
消石灰・水酸化ナトリウム循環・移送ポンプ:軸封部からの漏れによる周辺環境の悪化
排泥ポンプ:フッ素成分による腐食とカルシウムによる摩耗
これらの課題は、生産性の低下や環境への影響、さらには長期的なコスト増加の原因となっています。
そこで活躍するのが、みつわポンプのスラリーポンプたち。
各工程の改善策
各工程によって、課題はそれぞれ。
みつわポンプでは、それぞれの工程に最適なスラリーポンプをラインアップしているので、具体的に活躍するポンプをご紹介します。
原水ポンプ→マジカルポンプ(SWM Series)
炭素繊維強化樹脂を採用したこの自吸式樹脂ポンプは、フッ酸廃液に対応する強さを持っています。シールレスでセミオープンインペラーを搭載しているため、HF系廃液のような低濃度のスラリー液も問題なく処理可能です。消石灰・水酸化ナトリウム循環・移送ポンプ→シールセルポンプ(SM Series)
シールセルポンプは、軸封部に無注水型ダブルメカニカルシールを採用しています。メカニカルシールが二つもあるので、液漏れが激減します。さらに、インペラーを耐摩耗性の高いHiCr製にすることで、耐久性も高いのが特徴です。排泥ポンプ→ラバーセルポンプ(RZ Series)
ポンプ内面にゴムライニングを施したラバーセルポンプは、フッ素成分やカルシウムに対する耐摩耗・耐腐食を持っています。このポンプも軸封部はダブルメカニカルシールなので、液漏れも心配ありません。
一緒にカイゼンのPDCAをまわします
これらのポンプを導入すれば、大きな改善につながります。
でも、一気にすべてを解決するのはかなり大変。
イニシャルコストもさることながら、関係部署との調整も山積みだからです。
実際には、ひとつひとつテストしながら変えていくことが、もっとも安全で着実なカイゼンの道筋になります。
みつわポンプでも、ご提案の際は「まずテストとして1台試してみましょう」というご案内をすることがあります。
いわゆる、スモールスタートです。
さらによく行っているのは、テスト機として1台納入した後、数か月から1年後に簡易的に分解をして、内部の摩耗状況や腐食状況の進捗を確認すること。
こうすることで、「改善がうまくいっているのか?」がちゃんとわかるからです。
フッ素含有処理設備を管理していて「カイゼンをしたい」という方は、ぜひみつわポンプも一緒にPDCAをまわすお手伝いをさせてください。
▼HF系廃液移送に最適な樹脂製ポンプ▼
▼消石灰・水酸化ナトリウム循環・移送ポンプに最適なダブルメカニカルシールポンプ▼
▼フッ化カルシウム汚泥移送に最適なゴムライニング製ポンプ▼
#Ca (OH)2