メタン発酵設備の排水を減らす方法
メタン発酵設備では、環境保全と持続可能なエネルギー生産の面で、大きな役割を果たしています。
今回は、このSDGs的な設備から、ムダをさらになくす方法をご紹介します。
メタン発酵ってなに?
メタン発酵とは、有機物を微生物が分解し、メタンガスを生成するプロセスのこと。
これは、焼酎粕、生ゴミ、家畜の糞尿など、有機物の処理につかわれているものです。
とくにに焼酎粕に関しては、年間50万トン以上が発生し、その大部分は九州地区、とくに鹿児島で生産されているといわれています。
これらの有機物の処理方法は、じつにさまざま。
メタン発酵による飼料化や乾燥飼料化のほか焼却などもありますが、環境保護の観点から、リサイクル型のメタン発酵への注目が高まっています。
普通のポンプでは対応できない液体
この設備のプロセスでは、発酵槽の循環はもちろん、前処理プロセスや廃液処理プロセスでもさまざまな液体が出るため、ポンプが重要な役割を果たしています。
ただし、移送する液体はただの水ではありません。
上に書いたような焼酎粕、生ゴミ、家畜の糞尿などの有機物、メタン発酵プロセスのための微生物、これらから出る腐食性の成分等々・・・さまざまなものが含まれる液体です。
汎用的なポンプでは対応できないため、いわゆる「スラリーポンプ」と呼ばれるポンプが必要となります。
水を送るポンプにも水が必要?
このスラリーポンプの多くは、遠心渦巻き型と呼ばれるタイプのポンプ。
このタイプは、ポンプから漏れ出てくる液を抑える構造が必要で、古くからグランドパッキンと呼ばれる詰め物が使われていることがあります。
ただし、これはただの詰め物。
そのままではどんどん液体が漏れてきてしまうので、漏れ出てこないようにグランドパッキンの箇所にいつも水を流していることが多いようです。
「あれ?水を移送するためのポンプに、別の水を使ってるの?」
と思われた方がいるかもしれません。
そう、水を送るポンプのための水が必要なんて、ちょっと変な話ですよね。
このように、ポンプ部品に水を流すことを「注水」と言いますが、この注水があることで、処理するための液体のほかにさらに排水が増えることつながっているのです。
注水がいらないポンプ、あります
メタン発酵設備のようなリサイクル型の設備は、循環サイクルをよりシンプルに、より小さくすることが重要なポイント。
こんなとき活躍するのが、みつわポンプのスラリーポンプです。
みつわポンプでは、注水のいらないポンプを標準採用。
ムダな排水が出ないので、プラント全体の排水量を削減することができます。
▼無注水型メカニカルシール採用のスラリーポンプ▼
定量性が必要なプロセスもあって、そのような場合はみつわポンプは使えませんが、「メタン発酵設備の排水を減らしたい」という方は、ぜひ一度みつわポンプへご相談ください。
▼みつわポンプへ相談▼