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次は「分散」?AI時代の次の潮流

最近のAIは、いままでの産業界の発展とは比べ物にならないスピードで成長しています。
実際、2022年後半に話題になったChatGPTを皮切りに、AI自体の成長だけでなく関連サービスもどんどん増えてきています。

でもその裏で、いろいろな問題も浮き彫りになってきました。
今回はその中の2つの問題とその解決策になるかもしれないエッジAIの普及について考えていきます。


AIの2つの課題

AIの発展で見えてきた問題はいろいろありますが、今回取り上げるのは、①成長の鈍化と②電力問題です。

①成長の鈍化

冒頭では「AIの成長がすごい」と書きましたが、直近のAI性能の成長だけを見ると、じつは成長は頭打ちとなっています

AIの歴史では、不遇の時代を何回か経て、数年前にAIを訓練するためのデータ量を一気に大きくしたことで、ようやくAIが人間と同じように話せるレベルに引きあがりました。
このきっかけとなったのが、ChatGPTです。

それからは、各企業が「大量のデータをAIに入れればいいんだ!」と資本力を武器にどんどんスケールアップしていったのですが、あるときを境に、この成長が目に見えて鈍化してきました。

単純にデータ量や資本で成長できるフェーズを超えてきてしまったのです。
それが、今。

②電力問題

そして、もうひとつの問題が、電力

AIを載せたコンピュータは超ハイスペック
そしてハイスペックな分、めちゃくちゃ電気を使います

日本では2007年にピークだった電気消費量が徐々に下がってきていますが、これからこういったAIやクラウドで使われる施設が増えることで、電気消費量が上昇に転じるという予想が出て来ているほどです。

世界でも、Amazonがこの問題を改善するため小型原子力発電へ投資を検討しているなど、かなり深刻な問題として注目されています。

集中から分散へ

そこでいま注目されているひとつが、エッジAI。
エッジAIとは、デバイス側(スマホ側)でAI処理を行う技術のことです。

今までは、超ハイスペックなコンピュータの中にあるAIが、インターネットの向こうから仕事をしてくれていました。

それを分割して、わたしたちの目の前にあるデバイス側(スマホ側)のAIでも仕事をさせよう、ということです。

①複数のAIで処理することでクオリティも上がる?

現在、頭打ちとなってきたAI性能の向上に対して、いろいろな方法で性能を上げるアプローチが出て来ています。

そのひとつは、最近OpenAIが出したChatGPT o1。
簡単に言えば、ひとつの仕事に対して何度も考えさせる(長い時間をかけてる)ことによって回答の質を上げたAIモデルです。

エッジAIとo1はもちろん違うものなのですが、いままでのように「ひとつのAIで仕事をする」のではなく「複数のAIが仕事をする」という視点で考えると、近いアプローチかもしれません。

ほかにも、いままでの大量のデータを使ってトレーニングされたAIとは違う推論モデルを使うことによって、1/10のデータやそれ以下のデータ量で同じ性能を出せるAIなども出て来ています。

こういったいろいろなアプローチのなかで、エッジAIはいままでとは違ったAIの成長が期待されているわけです。

②仕事を分けることで電力消費を緩和する

それから、いままでハイスペックなコンピュータに集中していた仕事をエッジAIに分割して任せることによって、単純に電気使用量を減らせる可能性もあります

それぞれのひとつのコンピュータに集中していた仕事がすべてエッジAIに代わるわけではありませんが、それでも、仕事量の分散で全体の電力量が減ること可能性が出てきています。

もちろんこのほかもエッジAIのメリットはありますが、今回は割愛します。

半導体もエッジAIシフト

ちなみに、ソフト側だけの話だけでなく、AIを動かす半導体も、エッジAIシフトがはじまっています。
とくに、半導体業界でトップを走るNVIDIAは、高性能&消費電力が大きいチップの代名詞。
最近では、NVIDIAに負けじと、省電力でAIが動かせる半導体がどんどん増えて来ています

ここまでAI全体の話をしてきましたが、
「それってわたしに関係ない話だよね」
と思う方もいるかもしれません。

でもじつは、このエッジAIが増えてくることによって、ダイレクトにあなたの出費が増える可能性があります

次回は、このエッジAIで出費が増えるカラクリを解説します。

ちなみにみつわポンプでは、「RANDX」というネットがなくてもつながるIoTサービスを提供しています。
まだAI導入までは至っていませんが、IoTはAIと相性が良いので、どんなAIが使えるか、どんな方法でAIが使えるかなど、日々インプットと試行錯誤を繰り返しています。

興味がある方は、ぜひ一度みつわポンプへご相談ください

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