排煙脱硫装置で使う排水ポンプの二重苦

2024年8月22日 11:42

化学工場などでは、排煙脱硫装置の排水として、水酸化マグネシウムスラリーと呼ばれる液体が排出されます。
このスラリー液は、磨耗性が高く、一般的なポンプではすぐに摩耗して交換が必要になってしまうため、多くの工場で頭を悩ませている問題です。
そこで今回は、このメンテナンスコストを削減できる方法をご紹介します。

ステンレス製ポンプの二重苦

化学工場では、腐食性の高い液体が多く使われるため、ステンレス製ポンプが多く使われています。
このため、今回のような水酸化マグネシウムスラリーの移送でも、ステンレス製ポンプが使われていることもあるようです。

でも、ステンレス製ポンプはスラリーの強い磨耗に耐えきれないため、頻繁に修理する必要が出てきます。
さらにステンレスは高価なので、頻繁な修理×高コストという二重苦に陥ってしまうケースも。

※あくまで水酸化マグネシウムスラリー移送でのケースです。ステンレス製ポンプ自体は耐腐食性が高く非常に良いポンプ。なにごとも、用途に合わせて使うということが大事なポイントです。

耐久性アップでメンテ頻度もメンテコストも改善！

こういったケースで活躍するのが、ゴムライニングポンプの「ラバーセルポンプ」。
ゴムライニングポンプとは、ポンプの内側に耐摩耗性の高いゴムを張り付けたポンプのことです。
そのやわらかさで固形分をそのままはじき返してしまうので、耐摩耗性が高く耐久性が高いことがポイント。
耐久性が上がるのでメンテナンス頻度も少なくなり、部品自体もステンレスより安価に済むことも多くなります。

実際に排煙脱硫装置の水酸化マグネシウムスラリー移送でステンレス製ポンプから「ラバーセルポンプ」へ切り替えたお客様からは、耐久性が大幅に向上し、ランニングコストが大幅に削減されたと高好評をいただいています。