耐久性が3倍になったポンプ
アルミサッシやその他のアルミ成型品を製造する工場では、エッチングや皮膜工程など様々なプロセスが行われています。
とくに、この「エッチング」工程で出る液体は耐摩耗性が必要なので、高い耐久性のポンプが必要になります。
もしこのプロセスで使われるダイスの洗浄排液移送ポンプや皮膜槽の循環・移送ポンプ、装置内の移送ポンプを使っていて、「頻繁にメンテナンスしている」という方は、ぜひ今回の記事を読んでみてください。
ハードなエッチング液
そもそもエッチングは、化学薬品を用いて金属やガラスの表面を部分的に溶かし、模様や文字を刻む加工方法のこと。
アルミ工場では、アルミをキレイに加工するために、このエッチング技術を使っています。
そして、このエッチングに使われる液体はおもに苛性ソーダや水酸化アルミ。
これらは耐食性と摩耗性(削る特性)をもっているので、この液体が通過する配管やポンプには、両方の耐久性が求められます。
とくに課題が多いのは、これらのポンプ。
押出工程 - ダイスの洗浄廃液移送ポンプ
皮膜工程 - 皮膜槽(艶消)の循環ポンプ及び廃液移送ポンプ
排水処理/アルカリ回収装置 - 装置内の移送ポンプ
ある工場では、液比重が1.15、液温が40℃のエッチング液(10%苛性ソーダ+水酸化アルミスラリー)を移送していましたが、既設のグランドパッキン(詰め物)式ポンプは常に液漏れ。
3か月ごとのメンテナンスが必要な状態でした。
3倍以上耐久性がアップ
そこでみつわポンプが提案したのが、スラリーポンプの「シールセルポンプ」。
コストバランスを考慮し、耐摩耗性を重視した一部高クロム鋳鉄製のSMC型を納入させていただきました。
この結果、メカニカルシールという部品で機械的に液漏れをシャットアウト。
1年以上ノーメンテナンスで稼働していたので、3倍以上耐久性が上がったことになります。
もちろん、いままで液漏れのせいで水浸しだったポンプ周りもキレイになって、事故リスクも減少。
高評価をいただくことができました。
耐腐食性の高い選択肢も
このほかにも、水酸化アルミの濃度がとくに高い場合は、ゴムライニング製の「ラバーセルポンプ」というラインナップもあります。
シールセルポンプより価格は高価になりますが、耐腐食性が強い場合は、この分ゴムライニングの耐久性が効果を発揮します。
みつわポンプでは、今回の耐摩耗性の高いポンプや耐腐食性の高いポンプなど、お客様に用途に合わせた材質の違うポンプをそろえています。
お困りの際は、ぜひ一度みつわポンプへご相談ください。
▼鋳物製スラリーポンプ▼
▼耐腐食性の高いゴムライニングポンプ▼
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?