機能的側彎が治りかけてる話と治療方法について
【結論】
くびれの左右差が顕著で、身体の片方だけが痛んで、脊椎には異常がなく、どうやって治して良いのかお困りのあなたへ。
もしかしたら脊椎沿いの筋肉の強ばりが原因かもしれません。傍脊柱筋に鍼を受けてみるのをご一考されてはいかがでしょうか。
無資格者の「骨盤の歪みが~」の謳い文句は大抵怪しいです。
良い鍼灸師の探し方は下に書いてます。
(実際に骨が湾曲している器質的側彎の方は一刻も早く良い整形外科を見つけてご相談ください。
只、日本では保険診療外ですが、ドイツでは主流の運動療法にシュロス法というものがあります。
オペと装具以外で治療法をお探しの場合、一度シュロス法について主治医にご相談されるのが良いかもしれません。)
【注意!】
以下の文はあくまで個人の体験談です。
全ての方に当てはまることはありません。ご承知の上お読み下さいますようお願い申し上げます。
側彎が治りかけている。
そのおかげで立っているだけ座っているだけで、27年間で初めて使われて刺激の入った全身の筋肉が嬉しい悲鳴をあげている。
私は小学校に入る前から塾に通わされていた。いわゆるお受験組である。
沢山の教材が入った、自分の体重の1/6くらい(??全然分からないけどとりあえずめちゃめちゃ重かった記憶がある)の重量の鞄を左の肩にかけ、小さい身体で頑張りながらえっさほいさと歩いていた。
きっとそれが原因なのだと推察しているが、小学校二年の時には左腰が痛かった。
実際に鏡に向き合うと、左側の腰の筋肉がパンパンに硬く張っていて、くびれの位置が左右非対称だった。左側が高くて、右側が指二本ぶんくらい低い。
この左右差はどこの組織がどうなっているから生まれているのか、どう治して良いのかも分からない。謎だ。
色々インターネットで検索してみたものの、これが側彎だと知ったのは二十六歳で、今通っている鍼の先生に指摘されるまで思いよもよらなかった。
側彎と言われるとまず思い浮かぶのは小学校で実施される側彎検査だ。前屈して肩甲骨の左右差をみるものである。
これが陽性なら器質的側彎の疑いとなるが、私はその検査に引っ掛かったことがなく、またレントゲンでも脊椎はまっすぐだったから側彎という概念がさっぱりなかった。
今全身の痛みの治療のため鍼に通っていて、東洋医学的なツボではなく、トリガーポイントを専門にされているスポーツ障害に強い先生に担当して貰っている。
私自身は側彎の痛みで運動を避けてきたのと、そもそも運動自体そんなに好きではない気質でスポーツがからきしである。なのにスポーツ専門の先生に施術して貰っているのがなんだか奇妙ではある。
その鍼灸院で鍼をさして貰ってもう二年になるが、基本は全身の痛みに対して全脊椎沿いの筋肉にさして貰っている。
脊椎横突起のきわで、良く分からないけれどメインターゲットは棘筋という名前の筋肉かもしれない。
先生曰く、ここは色んな筋肉が層になっていて何筋とは言えませんが、棘突起と横突起の間に刺しています、とのことだ。
ある回で、いつもの場所よりも外側の箇所が痛んだ。
外側といっても、微妙な感覚で、二ミリ外側くらいだ。
訝しみながらも何となく直感で、ここの筋肉をリリースすると側彎に効くのでは?と考えて、先生に打って貰った。
するとなんということだ、本当に楽になってしまった!
流石に一度では治りきらなくて回数を重ねないと完治しないが、暗中模索で治し方を検索していた頃を思い返すと嬉しい限りである。
今、横突起のきわの二ミリほど外側に数回鍼を打って貰って、八割がた側彎が治っている感覚である。
こんな感じで、もしかしたら同じ原因の方がいるかもしれない。
深層の筋肉の強ばりが原因なら、徒手では届かない。電気治療も保険から自費の機器まで色々試したが、どれも届かなかった。
届くのは鍼だけだ、それ以外ではかけるお金も時間も無駄になってしまう。
全身の感覚を研ぎ澄ませて、自分の痛む箇所をサーチしてみよう。
痛む箇所を刺す作業はさながらジェンガ崩しのようだ。
ブロックを一本抜くと全体のバランスが変わり、都度重心を確認しながら計算して次のブロックを抜かねばならない。この作業を何回も繰り返す必要がある。
一度では到底治しきれない可能性を念頭に、二人三脚で根気よく治療に付き合ってくれる良い鍼灸師を見つけよう。
個人的だが、良い鍼灸師の見分け方が数点ある。
・患者の細かい要望を聞いて、ミリ単位で刺す箇所を変えてくれる。
・勉強熱心。論文を読んだり勉強会に出てたりしている。
・エコーを使う。
・HPに「これをしないと人生悪くなります!」のような脅し文句や、今なら◯%オフ!みたいな宣伝がない。実直な文章である。
・最後に、フィーリングが合う!この先生なら信頼して任せられると言える。
エコーに関しては望むらくは、くらいの気持ちで良いが、他の項目は必須事項である。
この記事が機能的(特発性)側彎でお困りの方に届けば幸いである。