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技術職は1度なったら抜け出せない特殊な環境かもしれない

当方理系で、技術職です。
電気回路設計をしていました。
そして個人事業主として活動し、コンサルなど他職種への転職活動もしたことがあります。
その経験から感じたことが、「技術職に1度なるとそこから抜けるのは難しい」ということ。
技術職になったら技術職でい続けるような環境のような気がしたんです。

技術職になったら簡単に別の技術職になれる

自分は転職をしています。
電気系の技術職から、機械系の技術職になりました。
といっても、開発ではなくマネジメント関連ですが。
このときに驚いたことが、転職活動が尋常じゃないほど早く終わったこと。
技術系に転職しよう、と活動したら1日で就職先が決定し、終わってしまいました。
タイミングが良かったということもありますが、それにしても早すぎです。笑
後々、慣れてきて転職について話を聞いてみると、技術系の経験をした人が転職するのは珍しく、むしろ早めに確保しないとすぐにいなくなってしまうとのこと。
自分は6年技術系で働いた経験があり、また面接で人間性に問題がなかったので即採用だったそうです。
技術系でも別職種からなりたい人も多いけれども、こちらは決まるのが非常に難しいらしく。
理系という土台、前提となる考え方が違うようで、技術職にはあまり向かない人が多いそうです。

技術職の取り巻く環境は転職や辞職をしにくい

技術職の人は会社を辞める人が少ないそうです。
技術職では給与や福利厚生が似たり寄ったりで、あまり変わらないからとのこと。
自分の想像とはなりますが、職務内容が変わらないなら今の会社維持を維持した方が給与的に多くなる、ということも大きいのではないかと思いました。
恵まれているので辞める理由がなく、むしろ辞めた場合のサンプル数が少なくどうなるかわからないので、現状にとどまる。
他社に就職できるかが未知。
技術職として就職すると人生がレールに乗っているようなイメージで、ひたすらその道を走り続ける。
レールを外れなければ安泰。
安定を好む環境にセットされている気がしています。
また技術職として働くと、身につくのが会社独自の技術・ルールばかりで、成長しているかといわれるとビミョー、というのもあります。
少なくとも自分は大学で習った知識は1ミリも役に立たなくて、会社に入ってからゼロから学んだことばかり。
そんな状況では、他社に転職したからといってメリットは薄く、給与が上がるなど電車広告に書かれた待遇にはならないだろうな、と推測しています。
実際、50代以降で転職した人の話は全く聞きません。

自分の大学時代の同期±2世代から話を聞いても、会社を辞めたり転職した人は30人中0。
そこそこ給与が高いし、待遇に不満はない。
辞めさせられるということもない。
ということで、転職する理由がないとのこと。
理系技術職は、辞める理由が取り除かれて、ある種の楽園になっているように感じました。
とても安定した状況で人生を歩める。
裏を返すと、安定した状況に慣れきって、不安定な状況が苦手になる。
結果、抜け出せない環境になっているように思います。

技術職から他職種には行きにくい

そして自分は外れた人間。
技術職以外を目指してみようと、コンサルを目指しました。
対人が重要になる仕事をしたい、という思いがあったので、それをベースに仕事を探しました。
そして技術職以外で技術職の知識が活かせる、と広告に乗せられてコンサル職への応募にしたんです。
ということで、製品評価を自動化するシステムを販売する会社などを受けてみました。
結果は惨敗。
新卒の就活みたいに100社を越える応募をしましたが、鳴かず飛ばず。
応募数が増えて作業量が増える割に結果が伴わなすぎて、やめてしまいました。
後々エージェントの人に本音の話を聞いてみたところ、前にも書きましたが、技術職と他の職ではやり方や思考パターンが違って、採用されにくい。
細かいところを詰めたりとか完璧主義すぎるところが好かれはしないのだとか。
世知辛い世の中だと思いました。

技術職が他の職種に行きたくとも、技術職で経験を積むと、他に転職はしにくい。
安定してある程度恵まれている技術職。
そこに居続けるならいいけれども、他への出入りは難しい。
環境のせいにするつもりはないですが、そういう構造があるんだな、と実感した話でした。

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