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「君は神を信じる?」 と僕は彼女に訊ねた。 「信じない。だってそんなものいないから」 と彼女は答えた。
「栞が必要なんだよ」、という僕の言葉に彼女は顔を赤らめた。 彼女の名前が栞であるということを、僕はすっかり忘れていた。