シェア
紺野民子はコンタミというあだ名で呼ばれている。 身なりが汚くて見苦しいし、髪はボサボサだし、臭いし、無愛想なものだから、汚染という英語であるコンタミネーションの略でコンタミと呼ばれているのだ。
「栞が必要なんだよ」、という僕の言葉に彼女は顔を赤らめた。 彼女の名前が栞であるということを、僕はすっかり忘れていた。