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縁(えにし)と運

結婚前は、やや堅い仕事をしていた宿六。ところが、結婚のために一緒に暮らすようになってからは、怠惰なうえに些細なことで激昂するなど別人のようになっていた時期があります。

宿六とは、甲斐性のない夫を指す言葉です。一般的に夫をさげすむ言葉として紹介されていることが多く、知り合った頃から最近まで収入格差があったというのも理由ですが、私の場合は「謙遜」と「愛着」から使っております。

さてさて、20年以上もの時を経て、結婚前のような穏やかな日々を取り戻している我が家。ようやく夫婦らしい日常を送りながら、縁と運とは不思議なものだと感じています。


結婚で引き寄せた奇妙な運

結婚後の宿六の変わりようは、当時の私をひどく失望させました。ただ、彼の変化の背景には毒親の存在があったのです。毒親というのも、彼との結婚で初めて知ったわけですが、義父は私に対しても「支配」しようと企んだようで、さまざまなことを仕向けてきました。

深夜になると、泥酔した義父から電話が来て宿六を罵るのです。幼少期から徹底して自信を削がれ、精神的虐待を受けていた彼は、父親からの言葉に傷をえぐられては塞ぎ込むのが常でした。そうかと思えば、嫁の私にもメールで嫌がらせやお金を無心してくることもありました。
ええ、結婚とほぼ同時に、毒親の卑劣で低俗な嫌がらせが始まったのです。

当然ながら私の仕事や生活にも影響するわけで、何年も離婚は考えてきました。ただ、いざとなると踏ん切りがつきません。本来の彼は温かい人であることを知っていたのが、大きな理由です。
愛犬ぷるを迎えてからは、家族が好きなぷるのために離婚はしないと決めていました。


生後3ヶ月頃のぷる


随分時間が経ってから振り返ってみると、過敏な彼は、あの頃さまざまな人の想念にまとわりつかれ、それによって常に荒立っていたのだと思います。
これは、私の著書『生霊体験レポート』でも書いていますが、いわゆる「憑かれていた」ということです。もちろん、毒親によって受け続けたストレスや植え付けられたネガティブ思考もベースになっていますが。

当時初めて私が感じていた重く禍々しい空気は、宿六が塞ぎ込んだり激昂したりしているときだけ漂っていました。彼が落ち着くとスッと消えてしまうネガティブな空気。ところが、その空気を他の場面でも感じることが増えていったのです。


あの訳あり物件と家主は、そういった空気が引き寄せてしまった産物ではないかとも思えます。実際、義父や義母のような滅茶苦茶な言い分の人ばかりが周囲に集まっていましたし、磁石のように吸い寄せてしまうようですね。
詳細なことは長くなるのでこれ以上ここでは書きませんが、結婚でこのような試練を引き寄せることになろうとは、思いもしませんでした。


一緒にいるには理由がある

ところで、noteでもときどき触れていますが、宿六にも不思議な能力があるようで、彼も夢でさまざまなことを察知しています。
私が守護していただいているあの神様を知ったのも、宿六のたわいもない話がきっかけです。

一時は毒親の毒にやられて自分を見失っていた私ですが、本来の強さを取り戻して闘い、毒親を切ることもできました。宿六は自信を持てるようになり、明るい、思いやりのある本来の彼に戻っています。
そして、これが私に今生で課せられた役割の一つではないかとも思うのです。

まず彼を救い出して自分のことも正し、これからまた、新たな役割に出会うのかもしれませんね。






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