訳あり物件での体験 「家から出て行った謎の女性」
これは、例の訳あり物件で起こった出来事の一つ。
夫だけが見て、聞いたことで、数年経った頃に話してくれたエピソードです。
突然聞こえてきた不満
そのとき、夫は二階に、私は一階にいました。夫は仕事、私はテレビを見ながら執筆か何か作業をしていたときだと思います。
夫婦仲が良くない頃で、お互い同じ空間にいることを避けていた時期です。
夫によると、突然階下からぶつぶつと不満を言う私の声が聞こえてきたのだとか。ただ、
「ああ、もう!〇〇!!〇〇○〜〜〜っ!!!!」
という感じで聞き取れない部分がほとんど。
内容はわからないものの、非常に怒っているのは感じ取れる強い口調だったそうです。
(何を、怒ってるんだ?)
と思っていると、今度はいきなりバタンッと凄い勢いで閉まる玄関のドアの音が・・・。
二階の窓から外を見ると、前の通りを怒ったように歩いて行く私の後ろ姿を確認できたそうです。
一階で夫が見たもの
何だかわからないけど、怒って出て行った私。
やれやれ、と一階に降り、リビングを覗いた夫は卒倒しそうになったのだとか。
そこには、ついさっき出て行った筈の私が普通にいたからです。
このとき、リビングにいた私こそが本物で、私は独り言も言っていなければ玄関から外へも出ていません・・・。
でも夫によると
「たしかに、〇〇の後ろ姿だったよ」
と言います。
見たのも、声を聞いたのも、玄関ドアの音を聞いたのも夫だけ。
こういう妙な現象の積み重ねで、私たち夫婦の仲は壊されていったのでしょう。
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