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紙のFAX、そろそろ卒業しませんか?
こんにちは、「笑顔工学」の専門家、木村光範です。
笑顔工学って何??という方は、ぜひ自己紹介をご覧ください!
業種や会社によっては、まだまだFAXが多く使われていますよね。
そして、受信するFAXのほとんどが広告FAXなのでウンザリしている人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
届いた瞬間に印刷される、大量の不要な紙の山・・・。
すぐにFAXを辞められない事情があることが多いですので、
まずは「FAXが紙で自動的に出てくる」のを辞めてみる、というのを1つのステップにしてみませんか? というのが今日の記事の内容です。
近年、複合機やFAXサーバーの設定で、「紙ではなく、データとして受信」できる方法が普及してきました。加えて、NAS(ネットワーク接続ストレージ)との連携を使えば、複雑なシステム構築をしなくても簡単に「データ保管」と「自動分類」が可能になります。
今回は、そんな FAXを紙で印刷しない設定のメリットと注意点、具体例としてNASを活用する方法などをまとめてみました。
FAXを紙で印刷しないメリット
FAXを紙で印刷せず、データ保管をする設定をすると、以下のようなメリットが得られます。
(1) ペーパーレスでコスト削減
印刷コストを大幅にカット
用紙代やトナー代など、印刷関連のコストが節約できます。保管スペースが不要
書類の山をファイリングする手間がなくなり、オフィスの省スペース化に貢献します。
(2) 不要FAXは印刷しなくてOK
広告FAXを即削除
データ化されたFAXは内容をモニター上で確認して、不要であれば削除できます。無駄な紙を使わなくて済むだけでなく、仕分けの手間も削減できます。
(3) どこでも受信→確認→共有が可能
外出先でもメール添付やクラウド共有
紙でなくデータ保存されているため、外出先からもリモートで確認可能。必要なら社内チャットやメールですぐ共有できます。災害対策や在宅勤務対応にもなります。顧客情報を迅速に共有
紙ベースより速やかに担当部署へ回覧でき、手書きメモを添えるよりも整然と管理しやすいです。
(4) デジタルデータなら検索しやすい
OCR(文字認識)で検索対象に
FAXをOCR(文字認識)しておけば、過去に受信した文書もキーワードで簡単に検索できます。ファイル名だけでなく、文書の本文中の文字まで検索できるので、紛失リスクも激減します。
特に、「医療機関」「介護施設」「建設業」「受発注の多い商社」など、多くのFAXのやり取りをしている会社であれば、かなり効率が上がってきます。
ストレージ保存とNAS連携
FAXを受信したものを印刷しないようにするためには、複合機の設定で、ローカルPCのフォルダ か NAS(ネットワークストレージ) に自動保存する設定、もしくはメールで送信する設定が一般的です。
FAX受信データを、PDFなどにして、メール送信や共有フォルダに置く設定は、複合機などで簡単にできます。機種ごとに設定が違いますが、多くの機種で設定できますので調べてみてください。
古い機種や家庭用FAXでは設定できないものもありますのでご注意ください。
ちなみに、私は、受信専用のaFAXというFAXサーバを使っています。送信はできないので、InterFAXというサービスでメールで送っています。
aFAXは、メールを送る機能しか無いので、例えば後述するSynology NASであれば、Synology MailPlusを設定して自動的にフォルダに添付ファイルを保存する、といった工夫をすると良いかもしれません。
メール添付だけですと、検索が難しく、また、自動で振り分けるなども難しいところがありますので注意してください。
NASのおすすめ:Synology NASを活用する
NASの活用は特に便利で、社内の複数端末から同じフォルダにアクセスできます。受信データが失われないようにするためにも、PCフォルダの共有設定をするより可用性、利便性、堅牢性に優れた NAS(ネットワークストレージ)を使うのがおすすめです。
NASにも色々なものがありますが、これから導入される方には、下記理由から、Synology社のNASをおすすめすることが多いです。もちろん、保存するだけでしたら他のNASでも大丈夫です。
専用アプリやパッケージが豊富
Synology では「Synology Drive」や「Synology Photos」など、ファイル管理に役立つアプリが多数。FAXデータを保存するフォルダをNAS上に置けば、一括で管理できます。OCRパッケージで自動仕分け
Synology NASには「Document Viewer」や外部連携ツールを組み合わせると、OCRを自動で回す仕組みも比較的容易に導入可能です。特定のキーワードで自動振り分けを行える場合もあります。
FAX受信→OCR→分類の流れの一例
複合機 や FAXサーバー の設定で、「FAXをデータ(PDF)で保存→NASの特定フォルダへ転送」するように設定します
NAS上でOCRツール が定期的に対象フォルダをスキャンするように設定します。
OCRが終わったPDF を「顧客名フォルダ」「部署ごと」などに自動振り分けするように設定します。
社員はNAS上のフォルダを見るだけで、FAX受信書類をチェックできます。
注意点と対策
紙のFAXからデータ保存に切り替えるとき、いくつか気をつけるべきポイントがあります。
(1) ストレージ不調時のリスク
ストレージに障害が起きたらFAXを受け取れない
万一NASがダウンしているとき、受信データが保存されずにFAXが失敗扱いになる可能性があります。対策: RAID構成 & 定期バックアップ
Synology NASなど多くのNAS機器ではRAIDが組めるため、ハードディスク1台が故障してもデータを失わない仕組みが作れます。また、さらに別のHDDやクラウドへのバックアップを定期的に実施すると安心です。
(2) 容量不足の懸念
FAXデータが溜まるとNAS容量を圧迫
PDFや画像として保存されるため、大量の広告FAXや長文FAXが積もると、想像以上に容量を使う場合もあります。対策: 定期的な整理 & 古いデータの自動アーカイブ
ある程度期間が過ぎたFAXデータをまとめてアーカイブフォルダに移動し、必要があれば外付けHDDやクラウドに移しておく運用が大切です。
(3) OCRの精度とエラー
FAXによっては認識精度が下がることもある
印字が薄い、文字が歪んでいるFAXだとOCRが誤変換を起こしやすいです。手書き文字も苦手です。100%では無い、と考えてください。対策: 要点チェック & 重要文書は人の目で最終確認
自動分類に頼りすぎず、最終的に重要情報は人が確認する体制が理想的です。
(4) セキュリティとアクセス権
権限管理をしないと社外秘情報が筒抜けに
FAXが契約書や個人情報を含む場合、NASのアクセス権設定を厳格にしておかないと、社内でも見なくていい部署から閲覧されるリスクが。対策: フォルダ権限 & アカウント管理
Synology NASやファイルサーバーのユーザー権限をしっかり設定し、部署別など必要最小限の閲覧だけを許可するルールづくりが大切です。NAS自体の設定にも気をつけてください。不安があれば専門家の助けを借りても良いでしょう。
導入ステップの一例
Step1. 複合機(またはFAXサーバー)の設定確認
「FAX受信をデータ(PDF)化」できる設定方法を確認します。
保存先にNASフォルダを指定します。(SMB/FTPなどのプロトコル設定)
Step2. NAS側のフォルダを準備
「FAX受信」フォルダを作成します。
ユーザー権限を設定します。(閲覧可能な部署・ユーザーなどを指定)
Step3. OCRツールの導入
Synology NASであれば、パッケージセンターなどからOCR系ソフトを導入します。
自動で監視するフォルダを「FAX受信」に指定します。
分類ルールの初期設定(「○○株式会社」→「顧客Aフォルダ」など)
Step4. 運用開始と定期確認
初期運用期間に誤変換や分類ミスがあればルールを修正します。
ストレージ容量とバックアップを定期的にチェックします。
当初は紙にも印刷するようにしておき、スムーズに使えて紙を使わなくできそうであれば、紙のFAX印刷を廃止します。
まとめ
紙のまま受け取り続けるFAXは、「無駄な印刷コスト」「不要広告の山」「紛失リスク」など、面倒ごとの温床になりがちです。データとして受信すれば、
不要FAXは即削除で紙とインクを節約
OCRで文字検索でき、過去の文書が探しやすい
担当部署への迅速な回覧や共有が可能
といった大きなメリットが得られます。そこに Synology NAS などのネットワークストレージを組み合わせれば、部署ごとのアクセス権管理や自動分類まで一括で行え、ペーパーレス化が格段に進みます。
もちろん、ストレージ障害・容量不足・OCRの誤認識など注意すべき点もあるため、定期的なバックアップや運用の見直しが重要です。
とはいえ、少し設定を頑張るだけで、日々のFAX処理が遥かにスマートになります。思い切って、FAXの紙印刷をやめてみる ことは、オフィス効率化やペーパーレス推進の第一歩かもしれません。
今回の記事では概要だけでしたが、実際の環境によっても導入方法は違ってきます。Perplexity AI や Felo など、質問回答に強い生成AIに質問しながら、導入を試みていただければ良いかと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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