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大和言葉で読み解く古事記!はじめます(^o^)/
古事記に興味はあるという方は、結構たくさん居てるようです。でも、実際に読んだという方は少ないみたい。
読もうとページをめくっても何が書いてあるんかよう分からん、、、。
ということで、積読(つんどく)になってる方もおられるようです。
実は・・・、大和言葉で意味を感じながら読んでいくと、とても分かりやすいんです!(ほんまかいなっ)
ということで、意味の解説など、私はこう解釈してますという感じでぼちぼちと綴っていこかなと考えております。
古事記にご興味がありましたら、お付合いいただけると嬉しいです😊
大和言葉で紐解いて古事記を深く理解すると、我々の祖先がどの様な価値観や世界観を持っていたのかが体感として理解することができます!
さて、まずは読み解くカギとなる大和言葉とは!?
漢字表記における訓読み
”光本”の「光」は、コウと読めば音読み。ヒカリと読めば訓読みで、元々日本で使われていた大和言葉ということになります。
古事記は全て漢字で表記されていますが、漢字を記号の様に使って音読みと訓読みを交えながら苦労して編纂しましたということを、序文において太安万侶(おおのやすまろ)が吐露しています。
”夜露死苦”を音で”よろしく”と読む感じですね。
例えば、古事記にこんな表記があります。
「久羅下那州多陀用幣流」
これは全部音読みしてね、と書かれてあります。ですので「くらげなすただよへる」と読むことができます。
一音一音に意味がある
そして、大和言葉として使っている仮名には、「あ」から「ん」までの47音の一音一音に意味があるんです。
母音は、口の開き方と口の中のどの位値で調音するかで意味を感じ、
子音は、発音する場所と発音の仕方の組合せでそれぞれに意味を感じるんですって!
凄いですよね!初めて聞いた時にはめちゃくちゃ感動しました。
それから20年近くを経て、今では身にしみて納得って感じです。
母音は、「ウ」「オ」「ア」「エ」「イ」の順番で奥の方から前の方へ調音点が移動していきます。
「ウ」が口の奥の喉の近くで音を出しています。
一番前の「イ」は歯のあたりで音を出しています。
ウ・オ・ア・エ・イの順番で発声するとよく分かります。
一度「ウ・オ・ア・エ・イ」と発声してみて下さい(^ ^)
ア (開く、開放)
口を一番大きく開けて下さい。「ア」以外の言葉を言ってみて下さい。言えました!?(笑)
口を一番大きく開けて発音するのが「ア」です。
ですので、開くとか明るいとか新たというように”開放”という意味になってきます。
イ (命の働き、積極性)
一番口を横に平げて、口の一番前で調音するで、積極性、命の働きとなってきます。息、生きる、命です。
ウ (閉鎖、閉じる)
アとは逆で一番口をすぼめて、一番奥で調音するのがウです。唸る、埋める、という様に閉鎖、閉じるという意味となってきます。また、口をすぼめて一番奥でうううっと発声するのでモノゴトをまとめていくという意味が生じます。
エ (分かれて伸びていく、ニュートラルな位置)
母音の中で一番ニュートラルな位置で発音します。話の途中で「えーっと」などとエの音で調子を整えて次の言葉に繋いでいきます。
ですので、分かれて伸びていく意味になります。枝や江など。
オ (大きい、偉大、重要)
口を丸くして奥の方で貯めて発音します。大きい、偉大、重要という意味になってきます。
子音は、発音する場所と発音の仕方と各々の母音の意味合いが加わって一音ごとの意味が現れてきます。
■ 発音する場所の分類
唇を使う(マ行、ワ行)
歯を使う(サ 行)
歯茎を使う(タ行、ナ行、ラ行)
硬口蓋を使う(ヤ行)
軟口蓋を使う(カ行)
声門を使う(ハ行)
■ 発音の仕方
破裂音(カ行、ハ行)
摩擦音(サ行)
破裂と摩擦が合体した破擦音(タ と チ)
鼻音(ナ行、マ行)
流音(ラ行)
ここで先ほどの ”光”「ヒカリ」についてみていきましょう。
「ヒ」は、ハ行のイです。ハは破裂音で喉の声門を使って奥から勢いよく破裂させますので、ハッと中から出ていく意味合いがあります。そこに「イ」の命の働きが加わりますので「ヒ」はエネルギーを表します。エネルギーが止まったものが「ヒト」です。
「カ」は、喉の奥の軟口蓋で破裂させて発音します。陰、風、霞などの目に見えない幽玄なもの奥深さという意味になります。また、語尾に付けると疑問文になります。ですので、大和言葉で「カミ」というと、目に見えない本質を表すことになります。
「リ」は、ラ行のイです。ラ行は流音といって舌を巻いて発声しますので語尾について変化活動を表します。
まとめると「ヒカリ」とは”目に見えないエネルギーの変化活動”ということです。発光のヒカリの他にも、希望が見えてきた時に○○部の希望のヒカリや!というのも”目には見えないエネルギーの変化活動”を感じとっているということになるのだと思います。
という感じで私たちは、知らないうちに大和言葉をふんだんに使っているんですね。
次回から大和言葉を用いて、古事記を紐解いて行きたいと思います。
お楽しみに〜😊
【参考文献】
古事記 倉野憲司校注 岩波文庫
縄文のコトダマ 林英臣著 博進堂
やまとことば伝説 林英臣著 博進堂
大和言葉の世界観 河戸博詞著