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島那三月
2018年9月9日 03:37
ある日、家具商人の店に初老の男が訪ねてきた。 男は、以前から気になっていた玩具をようやく手に取った子供みたいな目で、店内を眺めていた。特に椅子に注目していた。店内に他に客はいなかった。 随分と熱心に眺めていたため、商人はその男に「どんなものをお探しですか」と声をかけた。すると男は、「時の流れを忘れられるくらい、心安らぐ椅子を探している」 と答えた。 商人は少し戸惑ってしまったが、できる