美しい彼エターナル特報感想🐥

美しいピアノの和音と平良の心地よいモノローグから始まる、劇場版美しい彼エターナルの特報。
たった30秒の間にファンが待ち望んでいた場面がこれでもかと詰め込まれている。まるで宝箱を開いたような、そんな感覚にさせられる。

見覚えのある制服を着たひらきよの中に、知らないひらきよがいる。これは現実なのか夢なのか、多分それは重要なことではない。
紙吹雪や舞い散る落ち葉、桜の花びら、ふたりの思い出を彩るような演出の数々に目を奪われる。
食卓を囲むひらきよを見つめるアヒル隊長。新居に付き添うアヒル隊長。物語のキーキャラクターが、劇場版ではふたりの生活の中に溶け込んでいる。
エビコロらしきものを清居に食べさせる平良。洗い物をしている平良の背中に抱きつく清居。ファンが夢にまで見た光景は、ひらきよにとっては当たり前の日常であることが垣間見える。

清居らしからぬ薄汚れたシャツで泣きながら平良にしがみつく姿は、物語のハイライトを予感させる。感情を露にする清居に対して、どこか放心した表情の平良が印象的で、否が応でも想像を掻き立てられる場面だ。


-何度だって俺はキミを探して、何度だって恋をする。それが俺の永遠だ。

映画の主題であるエターナル=永遠とは、過去・現在・未来という区切りをもたない時間という概念を超えたもの、という哲学的な解釈がしっくりくる。
平良の中に存在する永遠とは、きっとそういうものなのかもしれない。

劇場版のテーマカラーである黄色は有彩色の中で最も明るい色。太陽を表す色として用いられ、希望や幸福、明るい未来の象徴でもある。
それなのになぜ、こんなにも胸が苦しくなるのか。しあわせなふたりの日常を観ているはずなのに、胸を締め付けられるような苦しさとせつなさがある。
どれだけ考えを巡らせてみても、このせつなさの正体は言語化できない。映画館でその答えを見つけたいと思う。


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