ありえない初期不良
4月頭にPENTAXのFA43mm F1.9 Limitedというレンズを買いました。
気に入って使っていたのですが、ある日、ふとレンズの後玉にホコリがついていることに気付き、拭き取ろうと思って、ハーッと息を吹きかけました。
その時に、ついていたホコリとはまた違う汚れ(?)に気付きました。
ただ、その汚れ(?)は、息を吹きかけて曇った状態でないと見えません。ためしにもう一度曇らせてみると、どうやら指紋のようです。
それも、複数個所に、くっきりと指紋の跡が。(1枚目と2枚目で、絞り羽根を動かすレバー(1枚目画面下、2枚目画面左)の位置を見てわかる通り、異なる位置に2か所以上指紋があります)
うっかり触ったのかと思って、慌ててレンズクリーナーで拭いてみるものの、息を吹きかけるとこの汚れは消えないまま。レンズクリーナーではなく、無水エタノールでも同様です。どうやら、汚れというよりは、汚れが長時間着いたことによって、レンズ表面のコーティングが焼けているように見えます。
これが自分の不注意なら、曇らせなければ見えないので、写りにも影響がなさそうですし、がっかりしつつも放っておくのですが、どうにも納得がいきません。
なぜなら、これだけはっきり指紋が残るためには、拇印を押すかのように、しっかりベタッとレンズ面を触る必要があります。
カメラをやっているものにとって、レンズは大事なものですし、レンズの汚れ(特に後玉の汚れ)は写りにも影響する可能性があります。また、上述のように汚れを放置すればコーティングが焼けたり、カビの原因になったりすることも考えられるので、汚れたらすぐ掃除します。
うっかり触りそうになっても、慌てて避けますから、指が触れるとしても、こんなべったりした後にはならず、こすったような跡になることが多いです。
そのうえ、FA43mmは、PENTAXのカメラではなくフジのX-E3につけています。
この場合、マウントアダプターを介してカメラに取り付けます。さらに、先日FA31mmを買うまでは、PENTAXのレンズはこれだけだったので、マウントアダプターはレンズにつけっぱなしでした。なので、後玉に触るためには、わざわざマウントアダプターから指を突っ込まないといけません。
そのうえ、経験上、コーティングが焼けるには、汚れがついてから結構な時間放置する必要があります。買ってから1ヵ月程度の時間で、コーティングが焼けるとは思えません。
お店で一度開封するという事もないでしょうから、そう考えると、製造段階で、作業員か誰かが触って、そのままにされていた疑惑も浮かびます。
悶々としていてもしょうがないので、とりあえずはリコーのサービスセンターへ。私の見立てが勘違いで、ちょっと頑固な汚れなどであれば、サービスセンターで落としてくれるかもしれない、という希望に託してみました。
…が、結果は見事に私の予想通り。
サービスセンターの方も、「指をべったり押し付けないとコウはならないし、コーティングが焼けているとしたら、短時間ではそうはならない」というお話でした。
ただ、息をかけて曇らせなければ見えないので、写りには影響はないだろうとの事でした。
ただのシミみたいな汚れなら、まだいいのですが、何が嫌かというと、指紋だという事。中古ならまだしも、自分が欲しくて買った新品に、誰か分からない指紋がべったり付いている、というのは正直気持ちのいいものではありません。
それに、やはりこれがLimitedシリーズだから残念、というのもあります。以前書いた通り、PENTAXのLimitedシリーズといえば、アルミ削り出しの鏡筒など、「職人のこだわり」みたいなものが詰まっていて、それが魅力なシリーズなので。
写りとか、質感とかは気に入っているので、なかなかに残念な気持ちです。
とりあえず、販売店やメーカーと相談してみようと思います。
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