㊗️10周年! デスマーチからはじまる異世界狂想曲
図書館の本は書店と違い、日本十進分類法に基づいて書架ごとに配架されています。
ちなみに、夏目漱石や星新一、恩田陸、村上春樹等は、913.6の書架に配架されいます。
ここで違和感を感じた方もいるかと思われます。それは、夏目漱石と村上春樹が同じ書架にあるということです。
1867年生まれと1949年生まれの方が同一の書架にあるのは不思議ですね。
先ほど913.6という分類番号をサラッと書きましたが、実は明治以後の小説が全て含まれているからです。
厳密に言うと上記の通りですが、実際は国語で習う夏目漱石や芥川龍之介等は別の書架に配架されています。
文庫コーナーに配架されているのが一般的です。
もっと詳しく言うと、前述の恩田陸や村上春樹等はハードカバーのものが多く、913.6の書架にあります。
話は変わって、今から15年くらい前まではライトノベルが公立図書館で見掛けることは大変レアなことでした。
ここ10年ほどでライトノベルを読む層が増え、今に至ります。
2010年頃、爆発的にヒットした有名な作品として図書館戦争は皆様の記憶に新しいかと思われます。アニメや映画化されていますね。
そんなライトノベルの認知度を一気にあげたのが、『オーバーロード』や『転生したらスライムだった件』です。今でも人気作品で書籍版、アニメは続いています。
ちなみに私は本格的に執筆するまでラノベをほとんど読んだことがなかったので、タイトルしか知りませんでした。今はその逆で中身は知っているが、タイトルが思い出せないと言うほどラノベに詳しくなりました。
その中でもおすすめのラノベは、愛七ひろ先生の『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』です。
タイトルだけを知っていた当時は、音楽に関する学園物語等と勝手に思っていました。音楽が苦手だったため、手に取ることはありませんでした。
ところが、たまたまデスマーチの意味を調べる機会があり、調べたところ、びっくりしました。
デスマーチ(death march)とは、プロジェクト管理や進行が不適切なことで、メンバーの負荷が高まり、チームが疲弊・混乱し、プロジェクトが破綻寸前にある状況や、過酷な労働環境を指す言葉です。日本語では「死の行進」、または略して「デスマ」とも呼ばれます(※AI引用)。
なるほど、デスマーチは音楽ではなく、過酷な労働状況なんだと言葉の意味を正しく知り、この作品に対するイメージが180度変わりました。
この春、その意味を知って、今は大ファンになり、新刊30巻まで一気に読了しました。
さらに稀有なことに、今年で10周年という節目で出会えたことに感謝しています。
この物語は処世術や人生訓を読むよりも数百倍も人生観を変えさせる見事な物語です。もちろん、処世術等の本も大切です。
ぜひ一度皆様もお手に取って読んでみてください。きっと心が洗われます!