症状別お勧めセルフケアポイント その1
三井とめ子先生は身体に何かあった時はまず、後頭部から仙骨までの中枢神経を中心に背中全体をしっかり温めるべきといい、これを基礎治療と呼びました。
基礎治療とは別に、症状に関連するポイントのみを温めることがあります。
今回から、症状別にお勧めするセルフケアのポイントを数回に分けてご紹介します。
肩関節周囲炎(五十肩)
腕を動かすと酷く痛みを感じる肩関節周囲炎。
三井温熱では、肩関節周囲炎の原因を腕の神経痛、そして神経痛が原因で固くなってしまった筋肉にあるとしています。
図のオレンジ色の部分には腕の神経が通っているので、そこに温熱器であててみてください。神経痛で神経が傷み、固くなってしまった筋肉がある箇所はとても熱く感じます。
地道にゆっくりと温めながら適宜に熱刺激を行ってください。
膝・関節痛の痛み
スポーツや怪我などによる急性の炎症は別として、膝の内側を通る痛みの原因は大腿神経痛であることが多いです。
図にある通り、太ももの筋肉をほぐし、膝の内側を中心に温熱器をあてていきます。
熱く感じるところが神経が傷んでいるところ、そこに熱刺激をします。
改善しない場合は、軟骨の摩擦(すり減り)や半月板という膝の大事な部分に問題がある場合がありますので、その時は医師の適切な診断が必要になります。
大腸の症状(下痢・便秘・痔・大腸炎etc…)
痔は肛門に出ますが、消化器全体の弱まり、特に大腸の機能に問題がある場合に生じるといわれています。
下痢や便秘などは、自律神経の働きが弱まることが原因の場合もあります。
大腸炎は過敏性と潰瘍性がありますが、これもまた副交感神経の弱まりが原因の場合があります。この他に免疫のバランスも考えられますが、首周りには副交感神経である迷走神経があります。
大変熱く感じますが、無理のない程度に熱刺激を行ってください。
風邪・喉の痛みなど
身体に疲れがたまると風邪をひきやすくなります。
免疫細胞が働くと自動的に発熱し、細菌やウイルスに対処しようとしますが、それが様々な風邪の症状として現れます。
風邪を長引かせない為には温熱療法が有効です。肩と首の固くなっている筋肉をほぐし、肩甲骨の間や腕もほぐします。
最初は熱くても徐々に心地よい熱さになりますので、風邪にかかりにくい体になることを目標にセルフケアを行いましょう。
腰痛とこむら返り
腰痛には様々な原因があります。
整形外科の診断で多いのは、椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症・腰椎変性すべり症・ぎっくり腰などが挙げられます。
事故や転倒などの急激な損傷以外の腰痛は数年以上もかけて原因が作られることが多いです。
慢性的な腰の痛みは筋肉痛や神経の血行不良が原因なので、お尻と脇腹や背骨の周りをこまめに温めるのをお勧めします。
こむら返りは、ふくらはぎに固く凝り固まった部分があるので、そこを重点的に行ってください。
外反母趾・扁平足・歩きすぎ・椎間板ヘルニアなどがある時、ふくはらぎや、その前側の筋肉が部分的に凝り固まります。
温熱器で温めるポイントを知れば、身体の不調の改善に繋がります。
最後に
最後までお読み下さりありがとうございました。
次回の更新は5月23日(木)になります。
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