足掻く男の挑戦。

初めての投稿であげた小説版『瓦斯(そら)に舞う紙の翼』。

初めて小説を書いてみて分かったのは、頭の中で浮かんでいることをそのまま(もしくは事細かく)書く小説と、頭の中に浮かんでいる事は口頭で言えばいいから役者のイメージが湧くものだけをト書き(※俳優の動作を指示する注意書き)に残す脚本との違い。

ある意味で
小説=読者の頭に浮かぶ世界が全て。
脚本=役者の頭に浮かんだものと演出家(※脚本家と同じ場合が多い)の頭の中に浮かんだものを摺り合わせて創るものが芝居。
の世界なので、まず大前提としての情報量の差に驚いた。

前述の作品の冒頭(脚本で言うところのプロローグ)の違いを見てもらえれば一目瞭然だと思うのでそれぞれの一ページ目を載せてみる。

先ずは脚本版『瓦斯(そら)に舞う紙の翼』から。

脚本版紙つば1ページ目

続いて小説版『瓦斯(そら)に舞う紙の翼』。

小説版紙つば1ページ目

脚本・演出家の小ズルいところをお分かりいただけるだろうか?
稽古で創ればいいか、もしくは役者や音響照明のスタッフ陣とディスカッションをしてから見えて来る世界を作品に投影しようという姿勢を。
↑自分に言い聞かせています(笑)

小説を書く事は、ワンチームで創る演劇や映画とは真逆の、一文字も妥協が許されない完全なる孤独な創作であることを、僅か一作目にして痛感した次第。

しかし、大変ではあるが、今まで団体競技しかして来なかった人間が個人競技に打って出たわけだ。今はこの産みの苦しみを楽しみたい。
そして、個人も団体もを出来る男になるべく、足掻くしかない。

足掻く男の記念すべき処女作は

↑こちらです(笑)
どうかお手に取ってみてください。

ではまた。満彦。

天道満彦。劇作家、小説家。 エンターテインメント時代劇ユニットSTAR★JACKS主宰、俳優、演出家、殺陣師であるドヰタイジのペンネーム。