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LGBTQ+のアライとして思うこと、経験したことと、誰にでもできる小さなサポートについて

数年前から、会社のLGBTQ+(セクシュアル・マイノリティ)のコミュニティにアライとして加わっています。

「アライ」とは、直訳すると「仲間」。LGBTQ+のコンテキストでは、LGBTQ+を理解・支援する人のことを指します。

とはいえ、何か特別なことをしているわけではありません。

セクシュアル・マイノリティに関して特別詳しいわけでもありません。HSP(最近良く言われる「繊細さん」というやつです)なこともあり人混みが苦手なので、プライド・パレードなどにも参加したこともありません。

自分の社員プロフィールページでLGBTQ+コミュニティの一員であることを示すアイコンを表示しているほか、過去に一度、社内でのイベントが開催された時にアライとして少し話をしたことがあるくらいです。

そんな私が今日アライとしての話を書こうと思ったのは、最近の日本の政治家さんのがっかりするようなニュースを見て、「そんな人ばかりじゃない」という小さな意思表示をしておきたかったからです。

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当たり前にいる、身近な存在

私にとってセクシュアル・マイノリティは、友人にも、同僚にも、ごく普通に・身近にいる存在。

日本でも、今働いているアメリカでも、その前に働いていた東南アジアでも、セクシュアル・マイノリティの友人や同僚がいます。

たとえば、左利きの人は右利きの人より少ないですが、左利きの人がいてもわざわざ驚きませんよね?

それと同じような感覚を持っています。

「自分の周りにはいない」と思う方がいるかもしれませんが、恐らく見えていないだけだと思っています。

日本でも「10人に1人は性的マイノリティだ」というデータもあるくらいですしね。

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セクシュアル・マイノリティの人と一緒にいる時に、わざわざセクシュアリティについての話をすることって(少なくとも私は)あまりありません。

相手の恋愛事情を知っていたり、何か差別やバイアスに関する悩みがある時は話すこともありますが、たいていは笑い話だったり仕事の愚痴だったり、友人・同僚としてごく普通の会話をしているだけです。

この「普通」の感覚を忘れて、セクシュアリティをオープンにしている人に対して妙に身構えている人を見かける気がします。


特に、こういうの。

ストレート男性「ゲイなの?俺のこと狙わないでよー(笑)」



いやいや、相手にも好みありますから。

あなたがストレートだったとして、良い感じに全くなっていない異性に対して「自分のこと狙わないでよー」と言った姿を想像してください。

完全に自意識過剰・勘違いパーソンです。


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アライとしてどう動けば良いのか考えさせられた時

コロナウィルスが流行る前の話になりますが、こんなことがありました。

事実関係はぼかしますが、とあるディナーパーティーでのこと。


数人のグループで話していた時、Aさん(日本人男性)が、Bさん(外国人男性)に対して「今度日本に来たら、ガールズバーに一緒に行こうよ」としきりに誘い出したのです。

私はBさんと仲が良く、たまたま彼がゲイであることを知っていました

Bさんはセクシュアリティを割とオープンにはしていますが、誰にでも言っているというわけではなさそうです。

もしあなたが私の立場なら、どうしますか?


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もしあなたがAさんに対してこっそり「いや、Bさんゲイですよ」と言ったとしたら。

たとえ相手を守ろうとしてやったことでも、それは悪手だと思います。

人のセクシュアリティを勝手に第三者に言いふらすことは「アウティング」と呼ばれる行為です。(2015年には「一橋大学アウティング事件」という、心無いアウティングによってロースクールの生徒が自殺する痛ましい事件がありました)

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とはいえ、こういったシチュエーションに対して何が正解なのか、正直私にも分かりません。

変に割って入るのも不自然だし、会話の雰囲気を気まずくしたくもないし。Bさんは笑顔を崩しておらず、どのくらいイヤに感じているのかも読み取れないし。

結局、Bさんが「いや、自分は遠慮するかなー」と言ったタイミングで、食べている料理に話をそらしました。

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そうなんです、どうするか悩んだ割には何も大したことをしていません。

ただ、後から彼がこっそり「ありがとね」と言ってくれました。

私の眉間に明らかなシワが寄っていて、モヤモヤしていたのに気付いてくれたのかもしれませんが。


もちろん、ケースバイケースかとは思います。

ただ、相手の事情に妙に突っ込みすぎたり、LGBTQ+の人に対して「こうすべき」といったテンプレ回答を用意するのは、余計なお世話に繋がりかねないと思っています。

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ストレート同士でも、相手がどういったことを好むかは違いますし、話している相手によって話題やトーンを変えたりしませんか?

それと同じことなんじゃないかなと思います。

LGBTQ+という名前自体、もともと「LGBT」と呼ばれていたのが「LGBTQ」になり、「LGBTQ+」と表記されることも増えたり、更には「LGBTQIA(もっと長いのもあります)」という表記も見かけたり。

セクシュアリティ自体たくさんの形があるし、似たようなセクシュアリティでも、当たり前ですが色んな人がいるし。

アライとして何かできることがあるとしたら、「その人」がどうしてほしそうかを考えることかな、と思います。


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誰にでもできる小さなサポート

「LGBTQ+に理解はあるけど、具体的にどうしたら良いのか分からない」というストレートの方向けに、今日からでもできる小さなことを、2つだけ書いておこうと思います。

ひとつめは、まさに私が今日やったことですが、アライである意思表示をすること。自分を「アライ」だと呼ぶこと。

私自身、日々LGBTQ+の活動に関わっているわけでは全然ないですし、正直そんなに詳しくないです。実際、このNoteでもセクシュアリティのトピックを取り上げることは少ないです。

「私は自分をアライと呼べるほど何かしているのかな」と思ったこともあるのですが、当事者の悩みや大変さを理解しきれていなくても、「理解したい」「支援したい」という意思をたくさんの人が示すほうが大事なのかなと思っています。

なので、私は小さな意思表示として、自分をアライだと呼びます。

将来的にはそんな意思表示なんか必要ないほど、セクシュアリティの多様性が当たり前になれば良いなーと思うんですけどね。

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ふたつめは、「無意識バイアス」の4コマをかいた時にも取り上げましたが、話している相手をストレートだと思い込まないこと。

長い付き合いの友人でも、セクシュアリティを周囲にほとんど言わない人はいますし、知らない間に悪気なく相手に嫌な思いをさせることはあると思います。

自分の無意識バイアスに気付くだけでも、ちょっとずつ使う言葉が変わってくると思います。

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最後に、すべての人に全力でおすすめしたいニュージーランドの議員さんによる、同性婚に関するスピーチを一部ご紹介します。

単に、愛し合う二人が結婚できるようにしようとしているのであり、この法案のどこが間違っているのか、本当に理解できません。なぜ、この法案に反対するのかが。自分と違う人を好きになれないのはわかります。それは構いません。みんなそのようなものです。

この法案に反対する人に私は約束しましょう。水も漏らさぬ約束です。

明日も太陽は昇るでしょうし、あなたの10代の娘はすべてを知ったような顔で反抗してくるでしょう。明日、住宅ローンが増えることはありませんし、皮膚病になったり、湿疹ができたりもしません。布団の中からカエルが現れたりもしません。

明日も世界はいつものように回り続けます。だから、大騒ぎするのはやめましょう。この法案は関係がある人には素晴らしいものですが、関係ない人にはただ、今までどおりの人生が続くだけです。

引用元:https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f7a6cdec5b64cf6a2523bd6

スピーチ全文はこちらから。引用した部分だけじゃなくて、全文が本当にユーモアと愛に溢れた素敵なスピーチなので、ぜひ読んでみてください。

びっくりするような差別をする人が世の中にまだまだいることは事実ですし、無意識バイアスもまだまだ根強い世の中ですが。

LGBTQ+の人に限らず、誰もが自分らしく生きられる日が、早く来ますように。

そして、ストレートの人にとって、自分を「アライ」と呼ぶことのハードルが、少しでも下がりますように。

みつはぶろぐより転載

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みつは
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