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#1:社員に詰め寄られる・・・(時系列:2016年5月 手元資金が手形割って1か月分しかない)


ここまでの私の経緯を簡単に説明しますと、1999年3月に日本大学を卒業して翌月4月より製薬会社(OTC中心)に入社し15年間勤務(ザックリ営業12年、化粧品マーケ3年)後、1970年に父が創業した印刷会社へ2014年2月に専務として入社し、翌年10月に無理やり社長に就任してから始めた、人生産性向上のカイゼン活動中の出来事でした。

創業から一緒にやっていた専務の2000万の横領が発覚・・・

2000年に売上がピークで4億7000万でしたが、成り行きでやっていたので営業方法を変えたわけでもなく、時代にあらがえてもいなかったので、下落基調に歯止めがかからず5年後には7000万売上が下がり4億円になっていました。そんな流れの中で製薬会社勤め時代の私に父から電話がかかってきて、「専務が前から怪しい動きをしていてどうやら横領してるみたいなんだが、どうやって対応すればいいんだ?」と言われました。
ん?なんで俺を頼りに??周りに相談する人はいないの?俺サラリーマンだし、そんなこと聞かれてもわかんないし・・・と言う気持ちでしたが父からの相談を無下にするわけにもいかず、知り合いの弁護士はいるか聞いたところ知り合いではないけど名刺はあるとの事で、まずは私からその弁護士に電話をして相談することになりました。
結果的にこれからの会社の進め方を弁護士に相談するという名目でそこに専務を呼び出し、事実関係(請求書や関係書類)を見せたうえで横領を認めさせ即刻解雇(返済計画は後日すり合わせ。結局は数年後自己破産して300万も帰ってこなかったのですが)となりました。
悪いことは続くもので、その翌年には大口顧客が破綻して2500万円回収できずという事で、与信も甘くどんどん会社からお金が無くなっていきました。

会社勤め時代は決算書も読んだことなかった私ですが、こんなことが続いていたことに加えて4年連続赤字で金融機関からの借入も出来ない状態でしたし、手元資金が手形を割っても1か月分しかない危機的状況と若さの勢いから社長になってしまいました。

出来てない、出来てない、出来てない!ってあなた何様なんだ。

何も知らなかった私は前職の上司である大手化粧品会社出身の事業部長から、その方の戦友であった指南役の方を紹介され、とりあえず急ぎで人生産性を上げる事で黒字にしようと半信半疑でカイゼン活動をはじめました。その方は今まで出会った誰よりもオーラがあり、ロジックのすさまじい方だった(確か当時65歳くらい)ので、兎に角必死でついていこうと勉強し、実践に落としこもうとしていました。その取り組みに対する社員からの反発でした・・・
毎週の朝礼であれも出来ていない、これも出来ていない・・・・と取組結果を報告したその矢先、近くにいた女子社員から「出来ていない、出来ていない、出来ていない!って現場経験のないあなたが分かったようなことを言わないでください。あなたは私たちの頑張りが分からないのですか?なに様なんですか?」と言われ、まわりも賛同して取り囲まれる形になりました。すぐにお詫びしてそういうつもりではないと丁寧に説明したつもりですが、溝は深まってしまいました。その時は引き継いだばかりだったという事もありますが、とにかくお金が無く必死で状況を変えようと余裕が全くありませんでした。

2015年10月に社長就任してから半年くらい動悸がとまらず眠れない日々が続いていましたので本当に必死でした。今思えばもう少し言い方とかタイミングなどは上手にやれたと思いますが、まだ経験も浅くホントに下手くそだったと思います。経営状態も好転せず、私と社員の関係もどんどん悪くなる泥沼状態にはまっていきました。
しかし今思えばこれはドタバタ劇のほんの入り口でした。

不定期ですが、今日に至るまでを手元資金状況も絡めて連載していきます。
#2に続きます

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