へなちょこサイクリング5 中山道お散歩ルート(滋賀県醒井宿~岐阜県美江寺宿)
GW中に滋賀県の醒ヶ井駅から岐阜市内の自宅までサイクリングをしました。このルートは私にとっては「定番中の定番」で、(毎回微妙にルートは変わるものの)年間で10回くらいは走っています。まさに「お散歩ルート」。
このルートが私のお気に入りの「お散歩ルート」である主な理由を挙げてみると、、、
1、中山道沿いで、さらに途中関ケ原があるので、見所が多い。
2、西から東に向かうルートなので、追い風になりやすい。一応今須峠という峠はあるが、全然大したことない。つまりラクチンサイクリング!
3、ラクチンなのにちゃんと関ヶ原からのダウンヒルは楽しめる。追い風を伴って「自分が風になる」!これこそ自転車の醍醐味。
3、旧中山道がそれなりに残っているため、トラックがバンバンやって来る国道21号線をほとんど走らずに済む。
4、何と言ってもスタート地点の醒井が良い!(そのかわり岐阜の自宅に近づくにつれて面白味はなくなる。)
、、、と言ったところでしょうか。
まずは輪行で東海道線醒ヶ井(さめがい)駅へ。途中の車窓からは100名山の伊吹山を眺めることができます。(この車窓も大好きでなのですが、写真を取り忘れました、、、。)
地名は「醒井」、でも駅名は「醒ヶ井」です。私は起きるのが普通の人よりもだいぶ遅いので、着いた時には午後になってました(笑)。
醒井は街並みがすごくいいんです。
小川には梅花藻(バイカモ)が植生していて、夏の時期は水面にたくさんの可憐な花が咲きます。これが醒井の名物になっていて、かなり多くの観光客が訪れるのですが、この時期はまだ咲いていないので人は少なかったです。
かわりに、ツツジが咲いていました。
この小川にはハリヨという、岐阜県と滋賀県のこの地域にしか生息していない絶滅危惧種の魚がいます。ハリヨは湧水のある本当にきれいな水でしか生息できないそうです。
湧水-私がサイクリング散歩で醒井をよく起点にする理由がこれです。
写真だと分かりにくいですが、醒井は湧水でも有名で、街中で地中から湧き出てくる美味しい水を汲むことができます。私はいつもここでボトルに水を汲んでからスタートします。(特に夏の時期は冷水が最高です。)
ちなみに、醒井は中山道61番目の宿場町。
醒井を出て、いよいよサイクリングのスタート。上り坂ですが、大したことはありません。前方に伊吹山を眺めながら走ります。
街中を抜けると一旦国道21号に出ますが、すぐに裏道に抜けることができます。裏道はほとんど車が通らず。
旧中山道はやがて山へ分け入っていきます。(すぐ近くを国道21号が通っていますが、、、そんな雰囲気はまるでない。)
これを越えると、次の宿場町の柏原宿はすぐですが、その手前に「北畠具行の墓」の案内板があります。山を登って行く感じだったので、これまで行ったことなかったけど、今回初訪問してみました。
道路脇に自転車を置いて山道に入ろうとしたまさにそのとき、トラクターを運転していたおっちゃんに声を掛けられました。
「ここから墓に行くなら、自転車をここに置くのではなく、押して行きな。そうすれば、ここまで戻ってこないで、山の反対側に出ることができるから」
みたいなことを(現地の言葉で)言ってました。
なるほど。反対側に出られるなら、その方が良さそうですね。わざわざトラクターを停めてアドバイスしてくれたのですから、お礼を言って、おっちゃんの指示に従います。
道路脇から墓まで400mほど。大したことないだろうと思って進むも、途中から急坂に(笑)。えっ、これを自転車押しながら登るの?
かなり苦労しながら、自転車担いで登ります。(絶対に自転車は下に置いておくべきだった、、、(笑)。)
小山のてっぺんに墓と供養塔がありました。
北畠具行って、鎌倉幕府倒幕を試みた人だったんですね。てっきり戦国時代の武将かと思ってた(笑)。
おっちゃんの言う通り、確かに、反対側に抜ける道はありました。一部階段だったけどね(笑)。
でも、山の反対側に出ると、ため池があって、そこからの眺めは良かったです。
旧中山道に戻って、60番目の宿場町、柏原宿へ。
古い建物もいくつか残っています。こちらはかつての造り酒屋。大きな樽が目立ちます。
柏原宿は醒井宿と違って観光地ではないので、いつ来ても観光客はほとんど(あるいはまったく)いません。特にどうということもない町だけど、それが逆に良かったりします。とにかく時間の流れが非常にゆっくりしています(もちろん、外部の人間の印象でしかないのですが)。
柏原宿を抜けると、少しだけ登り坂。今須峠を越えます。
近江国から美濃国へ。滋賀県から岐阜県へ。
すぐに59番目の宿場町、今須宿に着きます。今須宿自体は(多分)見所はそんなになさそうですが、いつも妙応寺というお寺で休憩します。(今須はもともと妙応寺の門前町だったらしい。)
今須宿からまたちょっと登ってからは、関ケ原まで楽しいダウンヒル。途中、道路が東海道線の下り線、上り線に挟まれているところがあって面白いし、眺めもいい。
その先の集落には常盤御前の墓がありました。都一の美女と言われ、源義朝の愛妾になり、平治の乱で義朝が破れてからは自分の子供と別れて平清盛の愛妾になったそうです。その後、自分の子供を追って東国に向かったが途中で賊に襲われて命を落としたとのこと。
、、、とにかくこの辺りは歴史の宝庫で、あちこちにいろいろな史跡があります。
同じ集落には鶯(うぐいす)の滝もあります。
案内板によると、この滝はかつては今須峠を越える旅人の心の拠り所として、中山道の名所となっていたそうです。
、、、それが今では誰も見向きもしない滝になっているのがもったいない。道路から見下ろすだけしかできないので、せめて滝壺まで降りられるようにすればいいのに。
その先はいよいよ関ケ原。中山道から外れて宇喜多秀家、小西行長、島津義弘といった西軍を代表する武将の陣跡を経由して笹尾山にある島左近・石田三成の陣跡へ。
石田三成陣跡から見渡すと、立地的には西軍が上側を、しかも東軍を囲むように布陣しているので、西軍圧倒的有利なのが良く分かります。もちろん、小早川秀秋の寝返りがあって全てひっくり返るのだけど。
関ケ原からは一気に下ります。これが楽しい。
途中、お気に入りの伊冨岐神社に寄ってから、
中山道57番目の宿場町、垂井宿へ。(関ケ原古戦場に行ったので58番目の関ケ原宿は今回はパスしました。)
GWだったので、川にはたくさんの鯉のぼりが舞ってました。さらに街中では垂井曳山祭りが開催中でした。
花車で子供たちが歌舞伎を演じていました。ちらっとしか見られませんでしたが、なかなかの迫力でした。
垂井宿を出て、国分寺跡へ。
国分寺跡は「跡」だけに建物は何もありません。ただ、その奥の山の麓に現在の国分寺があります。国分寺跡と国分寺の関係がどうなっているのかはよく分かりません。
更に、次の宿場町、赤坂宿の手前に、昼飯大塚古墳があります。見どころ多すぎてサイクリングしている感じがしない(笑)。
56番目の宿場町、赤坂宿。
その後、55番目の宿場町、美江寺宿を経由して、自宅に帰りました。
美江寺宿の次は岐阜市内の河渡宿ですが、河渡宿に歴史的にめぼしいものは(たぶん)何も残っていないのでパス。
道中あちこちの田んぼで、レンゲが咲いていました。
お散歩ルート、ということで距離は全然大したことないですが、それでもシーズン最初のサイクリングでなかなかバテました。今後はもっと距離を増やして運動不足を解消していきたいです(笑)。
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