#友情の総重量|毎週ショートショートnote
今年で最後だしね。
それがまりかとせなの最近の口ぐせだった。
早々に目標を定めていたせなの計画は順調に進んでおり、このままいけば、本州にある希望の大学に入ることができるだろう。
一方まりかは特にやりたいこともなく、しかしこのまま勉強を続けることはなるべく避けられるよう、家業のパン屋を継ぐという道を真剣に考え始めていたのだった。
2人が仲良くなったのは偶然が重なりまくったおかげだったので、お互い相手のことを運命的な友人だと感じている。
まりかとせなは、性格も性質もぜんぜんちがうのだけど、お互いが相手を尊重し、支え合うことができる数少ない特別な友人だと感じていた。
だから、彼女たちの友情を計ることができたのなら、女子高生の平均的な友情の総重量より、大幅に多くなるだろう。
その証拠に、きょうも2人はお互いを想いやって、なにやらペンを貸し借りしている。
【あとがき】
こないだ書いたものの、その前のお話。
その前の話がこちら↓
いいなと思ったら応援しよう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
頂いたサポートは全力で全力で書くことにを続ける力にします。