【JR東日本】「週末パス」は日帰りでもかなりおトクなきっぷ【鉄道旅行】
JR東日本では、「週末パス」というフリーパスが発売されています(2024年11月現在)。
この切符、連続する【土休日】2日間に限り、指定のフリーエリア内が乗り放題となる「おトクなきっぷ」です。
2日間利用可能ですが、行程次第では「日帰り旅」でも十分元を取れる内容となっています。
僕も何度か日帰り旅で利用したことがあるので、今回は「週末パス」についてnoteしようと思います。
JR東日本「週末パス」について
JR東日本の「週末パス」は、特定のフリーエリア内が、連続する土日の2日間乗り降り自由となるフリーパスタイプの切符です。
価格は、2024年11月時点で、大人8,880円です。
なお、乗り降り自由と書きましたが、有効なのは【乗車券】のみ。
新幹線や特急・急行の類いは、【乗車券】のみが有効で、指定券や自由席を含め【特急券】については別途所定の代金を追加で支払う必要があります。
範囲としては、大雑把に書くと、JR東日本管内の南東北以南(山形・宮城より南)となります。
フリーエリアや利用条件の詳細については、JR東日本「おトクなきっぷ」ページをご参照ください。
「週末パス」がおトクと感じる3つのポイント
乗車券代だけ有効な「週末パス」ですが、どういった点がおトクと感じているのか、僕なりの利点を挙げます。
東京-仙台間の往復(乗車券)だけでも元は取れる
2024年11月現在、東京駅から仙台駅までの新幹線代を検索したところ、以下の結果がでました。
東京~仙台間の新幹線の片道代金ですが、乗車する新幹線が「やまびこ」の場合、料金は以下のとおりとなります。
乗車券:6,050円
自由席特急券:4,510円
合計:10,560円
上記は片道の運賃のため、「やまびこ」で東京~仙台間を往復した場合、単純に2倍にすると、
乗車券:12,100円
自由席特急券:9,020円
合計:21,120円
となります。
この、「乗車券:12,100円」の部分が、「週末パス」を利用すれば「8,880円」になります。(特急券の9,020円は別途必要)
つまり、東京~仙台を新幹線で往復するだけで【3,220円】もおトクに旅ができます。
トクした分で、美味しい牛タンか寿司が食べられて、お土産も買えますね。
「週末きっぷ」は連続した土休日2日間有効ですが、上記のとおり単純に仙台まで往復するだけでもおトクなので、日帰り利用でも十分元は取れます。
新幹線着駅からの鉄道旅が気軽に楽しめる
JR東日本では「えきねっと」というサイト経由で『トクだ値』という割引きっぷが販売されています。
それを活用すれば、新幹線のチケット代(乗車券+特急券)に限っては「週末パス」よりおトクに利用することができると思います。
(スマホで完結する「eチケット」なので、ペーパーレスなのも利点)
しかし、【旅行】という面で考えると、やはり新幹線の目的駅まで単純に往復するだけでは物足りないもの。(あくまで個人的所感ですが)
旅の醍醐味は、新幹線で降りた駅から、観光地を巡ったり、単に列車に揺られて景色を楽しんだりして、非日常を楽しむものだと思っています。
その点、「週末パス」を使えば、(フリーエリア内に限り)新幹線で到着した駅からの旅が1枚の切符で楽しめます。
昨今は、SuicaやPASMOなどのIC乗車券やスマホで簡単に列車・バスに乗車できるものの、地方の鉄道駅ではまだ非対応の駅もあります。
その点、紙の切符「週末パス」であれば、降車駅で見せればいいだけ。
乗降時にタッチをどうするかといった精算方法を気にする必要はありません。
1枚のきっぷで済むというのは、意外とストレスフリーです。
JR東日本だけでなく、一部の鉄道会社線にも乗車できる
前項の「新幹線着駅からの鉄道旅」にも関連しますが、個人的にはこれが一番の利点だと思います。
「週末パス」では、フリーエリア内のJR東日本の路線だけでなく、計14もの鉄道会社線にも乗車することができます(乗車券のみ有効)。
信越方面
北越急行、えちごトキめき鉄道(妙高高原~直江津間)、しなの鉄道、長野電鉄、上田電鉄、松本電鉄東北方面
山形鉄道、阿武隈急行、福島交通、会津鉄道関東方面
ひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道、富士急行、伊豆急行
パッと見、どこを走っている路線かわからない方も多いと思いますが、上記路線で行くことができる観光地や温泉地を一部挙げるとすると、以下のようなところがあります。
※一部観光地は、着駅からバス(別途運賃支払)乗り換えが必要
阿武隈ライン舟下り(阿武隈急行)
飯坂温泉(福島交通)
大内宿、塔のへつり(会津鉄道)
高田城址公園(えちごトキめき鉄道)
小布施、湯田中温泉(長野電鉄)
別所温泉(上田交通)
那珂湊おさかな市場(ひたちなか海浜鉄道)
富士山五合目、富士急ハイランド(富士急行)
伊豆高原、下田など東伊豆全般(伊豆急行)
もちろん、上記以外にも、利用できる鉄道会社線で行くことができる観光地や温泉地はまだまだあります。
JR東日本のみならず、プラス14の路線も利用できることで、旅の行程の可能性が広がってきます。
また、対象の路線のうち、7路線が【鉄印帳】の対象路線となっています。
※2024年10月から始まった「東北・道南エリア版」を含めると8路線
そのため、鉄印帳の旅にも、この「週末パス」は最適なきっぷだと思います。
※鉄印帳については以下の記事も書いていますので、よろしければご参照ください。
おわりに
利用の際はルート検索で乗車券の確認を!
おトクおトクと散々書きましたが、もちろん、発駅と着駅および行程によっては損してしまう場合もあります。
利用を検討される際は、乗換案内等のサイトで乗車券料金を検索し、「8,880円を超える」ことを確認したうえで利用してください。
懐かしの「土・日きっぷ」
今回紹介した「週末パス」、昔は「土・日きっぷ」という名前で発売されていたと思います。
「土・日きっぷ」時代は、新幹線や特急の自由席特急券代金も含まれていたので、さらにお得に旅ができました。(確か、座席指定も回数限定で受けられたはず)
そのため、「週末パス」はいわゆる実質値上げとなり、「土・日きっぷ」を知っている人にとっては不便なきっぷとなってしまいました。
しかし、昨今の地方路線の利用状況を踏まえると”実質値上げ”でも致し方ない部分はあるのかと思いますし、(辛うじて)まだお得に旅ができる分、ありがたく使わせていただこうと思っています。
以上、今回はJR東日本で発売しているおトクなきっぷのご紹介でした。
JR東日本管内で旅行される方はご参考にしていただけると幸いです。