【SL大樹ふたら乗車記】鉄道会社と沿線住民の”おもてなし”が感じられるSL【日光・鬼怒川日帰り旅】
2024年8月、日光・鬼怒川へ日帰り旅行に行ってきました。
今回は、東武鉄道が同地区で運行しているSL大樹「ふたら」に乗車した記録をnoteしようと思います。
SL大樹「ふたら」について
SL大樹「ふたら」は、東武鉄道が日光-下今市-鬼怒川温泉駅間で運行している観光列車(蒸気機関車)です。
通常の「SL大樹」(「ふたら」なし)は下今市-鬼怒川温泉駅間の運行ですが、日光-下今市間を走行する列車については、「ふたら」(=日光の二荒山が由来)の名を冠した列車名になるようです。
今回、僕は日光駅から鬼怒川温泉駅まで、「SL大樹ふたら72号」に乗車しました。
乗車時間は、約1時間。
路線の距離的には短く、かなりノンビリとした汽車旅です。
ちなみに、日光から鬼怒川温泉まで乗車する場合、運賃にプラスして座席指定料金1,080円が必要となります。
座席指定はSL大樹のホームページから可能です。
座席指定や列車の詳細については、以下SL大樹のホームページをご参照いただけると幸いです。
SL大樹「ふたら」乗車記
東武日光駅13:03発「SL大樹ふたら72号」に乗車したときの模様や感想を、写真を交えて記します。
ちなみに、今回掲載する写真は、Nikon Z fcでRAWと同時に記録されたJPEG画像(未編集)となります。
東武日光駅→下今市駅
発車10分ほどまえに改札を入りました。
すでに、下今市から来ていたSL大樹がホームに入線していました。
今回、鬼怒川温泉まで連れて行ってくれるSLは、「C11 123」というSLです。
出発までの間、運転台を覗いたり、先頭の機関車を見に行ったりして過ごしました。
発車5分くらい前だったと思いますが、客車への乗車が開始されました。
今回、座席指定を取ったのは1号車。
展望デッキがある2号車は向かい合わせの固定ボックス席で、さすがに一人で座るには度胸がいるので、向かい合わせにならず、予約時比較的空席があった1号車を予約しました。
13:03に東武日光駅を出発。
ホームでは、駅員や関係者の皆さんが手を振って送り出してくれます。
この「SL大樹ふたら」、大半は途中の下今市駅から乗車するようで、東武日光から下今市駅間は乗客が少なかったです。
また、この東武日光から下今市駅間は、さほど車窓に見どころはありません。
見どころはないのですが、車内販売があったり、車内アテンダントのアナウンスが流れて賑やかでした。
途中、沿線の公園を散歩されている方が手を振ってくれたりと、地域としてSLを迎え入れてくれている感じがさっそく伝わってきます。
列車は下今市駅に到着。
多くの乗客がここから乗車して、車内は一気に賑やかになりました。
時期的に夏休みということもあり、やはりお子様連れの方が大半でした。
下今市駅でも、SL出発時は駅員や社員の皆さんが手を振って送り出してくれます。
下今市駅→鬼怒川温泉駅
下今市駅を出発して間もなく、列車は大谷川を渡ります。
しばらく長閑な田園風景が車窓に広がります。
途中通過する駅では、通過待ちの列車の運転手だったり、駅員がSLに手を振ってくれます。
また、沿線の民家の方も、わざわざ表に出て手を振って見送ってくれる光景がとても印象的でした。
列車は、SL運行区間一番の見どころでもある、鬼怒川を渡ります。
SLも、速度を落として運行してくれます。
以降、お世辞にも景色が良いと言える場所はなく、あるとすれば、車窓左手先に一瞬鬼怒川が見える点と、東武ワールドスクウェアが車窓右手遠くに一瞬見える程度。
ただ、ワールドスクエアのスカイツリーが見えたときは、車内の子供たちは喜んでいました。
下今市を出てから約30分ほどで、終点・鬼怒川温泉駅に到着しました。
鬼怒川温泉駅~鬼怒川と転車台見学
久しぶりに鬼怒川温泉駅で下車しましたが、駅構内はとてもきれいに生まれ変わっていました。
駅舎外観も、モダンな感じに。
やはり、SL大樹運行開始を機に、キレイに改装したのでしょうか。
鬼怒川温泉に到着後、帰りの「スペーシアX」まで約1時間。
特に予定は決めていなかったので、歩いて鬼怒川を見に行きました。
鬼怒川から駅に戻ると、ちょうど転車台でSLが方向転換する時間でした。
転車台周囲は、多くの方でにぎわっていました。
何とか間に合いました。
SL大樹に乗車した感想
僕の短絡的な考えかもしれませんが、自宅最寄りの路線に黒煙を吐くSLが運行するとなると、炭やら騒音やらで難色を示す住民の方もいらっしゃるのではないかと思っていました。
しかし、車内から見る限りでは、線路沿いの民家の方だったり、道路を通行中の方であったり、皆さんSLに手を振って見送ってくれました。
鉄道会社でも、建物内で勤務されている方が窓から手を振ってくれたりと、SLの運行を盛り上げ、乗客・観光客を迎え入れてくれる”おもてなし”の心がとても伝わってきました。
正直、この路線に関しては、お世辞にも車窓の景色という意味では見どころは少ないです。
しかし、こういった”人々のおもてなし”を体感できる汽車旅というのも、なかなか得難い経験なのではないかと思いました。
さらに、東京から2時間もかからず希少なSLに乗車できることは、大変貴重だと思います。
運行はもちろん維持費だけでも相当負担がかかっていることと推察できますが、そのような状況でもSLの運行を続ける東武鉄道には、いち「鉄道旅行ファン」として感謝いたします。
あとは、寂しくなってしまった鬼怒川温泉が、今の熱海のようにかつての賑わいを取り戻してくれれば、(栃木に若干ゆかりのある人間として)これ以上の幸せはありません。
おわりに
3回に分けてお届けした日光・鬼怒川日帰り旅シリーズは、本記事で終了です。
最後になんですが……一応1回目と2回目の記事はこちらです。
お時間のある方は、併せてご覧いただけると嬉しいです。
久しぶりに日光と(少~し)鬼怒川を観光でき、日帰りでしたがとても楽しく充実した旅となりました。
次回は、ぜひ泊りで観光に行きたいと思います。
皆様もぜひ栃木県に遊びに来てください。
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