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【2024年最新情報】これから豪華客船鍼灸師を目指す人が知っておきたいこと



こんにちは、ミッツです。私は、豪華客船鍼灸師として2013年から2024年までの10年間で計7度の乗船(1回7ヶ月)を経験しました。

これまで150人以上の日本人鍼灸師がクルーズ客船に乗って鍼灸師として働いてきましたが、多くの方は1回のみ、もしくは2〜3回の乗船で辞めてしまい、
私のように10年という長い間クルーズ客船での仕事を続けて来た日本人鍼灸師は、ほとんどいません。
(私が把握している限り、6回以上の契約を終えた日本人鍼灸師の数は3人ほどです。)

それぞれのライフステージがあるため、船での仕事を続けていくことは、鍼灸師としての実力以外の影響も大きいと言えますが、長く続けていくには、会社から求められる結果を出し続けなければなりません。
(結果が出せなければ、次回の契約を結んでもらえません。)

豪華客船で働くことへの憧れで乗船を目指す鍼灸学生、若手鍼灸師の方が居ますが、
実際に乗ってみると理想とのギャップに苦しむ方も少なからずいます。
せっかく船に乗ったは良いが、仕事や生活になじめず、途中でやめてしまう方もいます。

私個人としては、豪華客船鍼灸師として働けたことで大きく成長することが出来たので、ぜひ若手や中堅の日本人鍼灸師さんにチャレンジして欲しいと思っています。
しかしながら、ただの憧れだけでなく、現実を知った上で、目標を持ってクルーズ客船スパでの鍼治療という仕事にチャレンジして欲しいとも思っています。

私が初めて船に乗った2013年頃と2024年現在では、豪華客船業界もいろいろな変化があり、鍼灸師のポジションは募集数よりも希望者数が過多気味になっているため、以前より競争率が上がっていると言えます。

今回は、現状がどのような状況になっているのか、
そして今後どのような見通しなのか、私の目を通して見えるものを書いていきます。
これから豪華客船鍼灸師として働きたい人にとっては、他ではなかなか知ることができない情報が盛りだくさんです。
ぜひ今後の人生選択の参考にして頂ければと思います。


豪華客船鍼灸師に求められる英語力

スパの同僚たちとの写真


クルーズ客船スパで働くために求められるのは、兎にも角にも英会話力です。
船に乗ってからは英語が船内での公用語となり、英語を使って仕事をすることとなります。

鍼灸師なんだから、あまり英語がしゃべれなくっても腕があれば鍼治療で結果をバンバン出して、口コミで患者が増えるだろうなんて考えをしていたら終わります。

私が船に乗った2013年ごろであれば、まだそういった鍼灸師も船に乗せてもらえてましたが、
今はインド人の鍼灸師(船に乗るインド人鍼灸師は、インドで医師免許を持っている人が大半です。)がかなり増えた影響もあり、英語が流暢に話せてバンバン結果を出して高い売上を叩き出す鍼灸師がとても増えました。

その影響で鍼灸師を雇う会社側の基準が以前より高くなっていなす。
数年前であれば合格していたレベルの日本人がここ最近は面接で落とされるようになりました。

採用担当者との面接回数が以前は1回だったのが2回になり、より厳しく英語力を評価されるようになっています。
最近合格されている方、不合格になってしまった方の英語力を直接見れているわけではないので、実際のところは分からないですが、
漏れ伝わっている話によると、以前より難しくなっているのは間違いないかと思います。

10段階の英語レベルで、以前は5や6でも乗れてたのが、
今では7、もしくは8以上ないと厳しいという感じかなと思われます。
今後もこの傾向は続いて行くでしょうし、基準がより厳しくなる可能性も否定できません。

これから豪華客船鍼灸師を目指す方は、しっかりと英語の準備をしていく必要があると思います。

しかしながら、豪華客船乗船で求められるのは、英会話力なので、筆記での英語力はそれほど高いレベルは求められません。

TOFELやTOEICでの高得点は必要ないので、学生時代に英語の勉強が苦手だった人でも、豪華客船乗船に特化したThe English Villageでのレッスンを受ければ乗船まで行くことはそう難しくないと思います。

海外の大学に進学するとなると、
TOFELのスコアで80から100が求められますが、
豪華客船乗船においては、TOFELスコア60くらいでも英会話の能力が高ければいけると思います。
(逆に言うと、ライティングやリーディング能力が高くてもスピーキングとリスニング能力が低いと、TOFELスコアが高くても面接に落ちる可能性があります。)

私の経験に基づく話にはなりますが、
仕事で使う範囲の英語が分かって話せれば良いので学習する必要がある英語の範囲が狭く、まったく英語が話せない状態からでも努力次第ではありますが、
1年半もあれば乗船できるレベルまで英会話力を伸ばすことは可能だと思います。

海外の大学に進学するのに比べたらだいぶ簡単な方かなと思います。

※ミッツの見解

昨年面接にやっと合格して豪華客船に乗れた鍼灸師さんがいました。
彼は日本で英語の勉強を頑張っていましたが、なかなか基準を超えることが出来ず2年3年と時間が経ってしまっていました。

このままでは埒が明かないと、オーストラリアへのワーキングホリデーに行く選択をし、海外で生活をすることで英語力を伸ばし、最終的に豪華客船乗船をすることが出来ました。
日本に住んで英語のレッスンを受けるだけで船に乗るということが難しくなっている印象を受けています。

もちろん、日本で英語のレッスンを続けて乗船まで行ける人も多く居ますが、短期間で乗船まで行きたいという方は、ワーキングホリデーを利用したり、短期英語留学で英語圏の国へと行くのも良い選択肢だと思います。

豪華客船に乗るとなると、日本での仕事を一度手放さなくてはなりません。
それであれば、先に海外に行ってしまうというのもありなのではないかと思います。

お金がかかることなので簡単な選択肢ではないと思いますが、最短で豪華客船に乗ることを考えるのであれば、海外留学やワーキングホリデーは良い選択肢だと思いますし、船に乗った後のことまで考えると、そのメリットはより大きくなります。

ギリギリの英語力で船に乗るよりも、ある程度の余裕を持って船に乗った方が、乗ってからの仕事が多少楽に感じるかと思いますよ。


豪華客船に乗るまでの流れと期間

ヨスト・ヴァン・ダイク島の坂の上で撮った写真

私が船に乗ると決めて説明会に参加してから実際に乗船するまでの期間は約半年でした。

2013年当時の流れは、
説明会に参加→英語レベルチェック→講習会に参加→日本での本社スタッフ面接と筆記試験→本社担当者とのオンライン面接→合格
という形でした。

現在は少し変わっており、
説明会に参加→英語レベルチェック→エージェントの設定したレベルの英語力に達する→マリーンズテスト80点以上を取る→本社担当者とのオンライン面接①→本社担当者とのオンライン面接②→合格
という流れになっています。

以前も今も、日本のエージェントから英語レベルのOKをもらってから本社担当者との面接に移行出来る形です。
(おそらく今後もこの流れはずっと変わりません。)

TOEICやTOFEL、IELTSなどの点数の基準があるわけでは無く、英会話スクールを運営されているエージェントの方によって決められた基準に達しているかどうかによって先の面接に進めるかが決まります。

ですので、豪華客船鍼灸師への道は、現時点では、日本のエージェント(The English Villageのピィアソン・美奈氏)を介して行くしかない形となっています。

The English Village 問い合わせ


本社担当者との面接は毎月行われているようですが、
1度面接に不合格となると次回面接を受けれるのは半年後や1年後になる方もいるようです。

また、最近は豪華客船に乗りたい鍼灸師が世界中で増えており、面接に合格してから船に乗るまでは最短で半年と言われることもあるようです。
(以前は合格してから2ヶ月後くらいでの乗船も可能でした。)

ですので、もともと英会話力の問題がなく順調に行ったとしても説明会参加から船の乗船までは9カ月から1年くらいはかかると思っておいた方が良いと言えます。

英語力が足りていない方であれば、基準を超えれるようになるまでの期間がさらに上乗せされるので、1年半から3年くらいかかる人もいるというのが実際のところです。

まったく英語が話せない状態から船に乗るまでは、本人の努力次第ではありますが、だいたい2年から3年はかかると思っておくと良いでしょう。



乗船までにかかる費用

コロンビア・カルタヘナで撮った写真

面接に合格するまでに必要な費用は基本的にありません。
英会話力が足りていなければ、The English Villageのレッスンを受けるなど英語の勉強をする必要があるので、その費用はかかりますが、
日本エージェントの所でのレッスンは必須ではないので、英語の問題がなければ、面接に合格するまではお金はかかりません。

面接に合格すると、乗船に必要な書類の手続きや健康診断を受ける必要が出てきます。
必要書類は、アメリカのC1/Dビザとパスポート、
健康診断は船会社指定のフォーマットがあり、保険適応外ですので全額自費で支払う必要があります。

また、乗船のために必須で打っておく必要がある予防接種のワクチンもありますので、必要あれば別途ワクチン接種費もかかります。

パスポート、ビザ、健康診断結果が出揃い、すべて問題なければ、乗船の手続き、渡航へと進めます。

初回の契約時は、鍼灸師は全員、アメリカのロサンゼルスで研修(研修自体は会社負担)を受けることとなります。
ロサンゼルスまでの渡航費は会社は負担してくれず、すべて自費になります。

研修は3日間ですが、研修後に乗船する船の寄港地に行くまで、数日から1週間ほどロサンゼルスで待つ場合もあり、
研修の滞在費(ホテル代、食事代、交通費等)は、1週間前後必要となると思っておくと良いでしょう。

また、働く際の服装は、会社支給のユニフォームなどはなく、自分で白衣2枚とその他服装をそろえる必要があります。
男性は、スーツスタイルで、Yシャツ&革靴での仕事となります。
女性は、フォーマルの服装とスマートカジュアルの服装が必要となります。

どんな服を揃えるかはそれぞれの自由ですが、
5つ星、6つ星のスパで働く可能性もあるので、
それなりの服装を準備する必要があると言えます。

ドル円為替の影響で滞在費は変わりますし、
特にアメリカは現在物価がかなり上がっており、
ホテルの滞在費や食事代だけでも少なくない費用がかかるでしょう。

ざっくり計算ですが、
日本でかかる費用(書類やパスポート、健康診断、ワクチン接種等の費用)が10万円前後、
研修先までの渡航費が10万円前後、
ロサンゼルス研修での滞在費が10万円から15万円、
これらに加えて、船にもっていく仕事道具や仕事着、そして生活用品等私物のお金がかかってきます。

何をどれだけ買って持っていくか次第ですが、
40万円前後のお金が面接に合格してから乗船までの間にかかると思っておくとよいでしょう。

円ドル為替の影響で10年前よりも費用が高くなってはいますが、必要なもの自体は変わっていないので、おそらく今後もこの額に大きな変化はないと思われます。

船のエージェントたちは、条約で仕事を紹介する際に仲介手数料を取ってはいけないと決められており、仲介料は一切取っていません。
自身の別の仕事(The English Villageであれば英語レッスン)に顧客が流れる可能性があるため、エージェントの仕事をされているパターンが多いです。

海外であれば、マッサージスクールを経営しながらエージェント業をして、自身のマッサージスクールを出た人を豪華客船に紹介するというやり方をしているところもあるようです。

※ミッツの見解

パスポート、やビザ等の申請、健康診断の費用や渡航や研修の滞在にかかるお金は削るのが難しいですが、仕事道具や仕事着、生活用品は、不要なものをとことん減らせばある程度抑えることが出来ます。

私の経験上、男性の場合は10万円あれば十分に必要最低限のものを揃えることが出来ると思います。
私自身が船に乗る際は、仕事着などは毎回すべて新調していましたが、それでも15万円前後でした。
女性だともう少しお金がかかるかなと思いますが、
必要最低限の準備で20万円かかることはないかなと思います。

また、船に乗ってからいろいろと買い物をすることになると思うので、最初はなるべく少ない荷物にしておいた方が良いです。

乗船すると、女性はだいたい帰国の際にスーツケースが1個増えてますし、
男性でも余裕があったスーツケースがパンパンになって帰国することになっています。
お土産とかいっぱい買うことになりますからね。

乗船の時点で完璧にすることを目指すのではなく、
あとから購入をして揃えて行くイメージがちょうどよいと思います。
クルーズ客船は、観光地ばかりを周るので、買い物には困らないですよ。
買い過ぎてお金を浪費してしまう危険はありますが。


乗船したらどれくらい稼げるのか

船の上から撮ったニューヨークの夜景

豪華客船スパでの給与は歩合制です。
最低月給は800USドルと決められてはいますが、歩合で稼いだ額がこれを下回ることはまずないです。

どの船に乗るのか、どの航路なのか、どんな客層なのかによって、期待できる売り上げは大きく変わるので、実際の給与がどれくらいになるかは個人差が大きいです。

初回の契約でまずまずの結果を出せれば、
月に4000USドルは手取りでもらえると思います。

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