妊娠10ヶ月めの記録 ①出産前の話
いよいよ臨月に突入した。
思い描いていた出産とはならなかったので、今回はその事について
・思ったよりも子供が大きい
産む時に楽な子供の重さは、大体2800前後だと色んな人から聞いたけど、その大きさは既に超えていて、最後の妊婦検診の段階では、推定3600gだと言われた。
この大きさで下から産むとなると、十中八九、股が裂けるらしい。恐ろしすぎる。
でも、3000オーバーで産まれた赤ちゃんは、将来身長が大きくなりやすい、という調査結果を目にした事があったので、そこはちょっと嬉しかった。どうせなら自分の子供に、自分の身長を超えてほしい。
ただ、周りは、特に母は、大きい事に不安そうだった。命がけで産むからね、楽に産めた方が良いに決まっているから、その不安はわかる。だけど、あらゆる人から「早く産んじゃいなよ、大きすぎるよ」と言われ続けると、ストレスが溜まっていくのがわかった。産みたくなくて産まないわけじゃないんだけど、と思った。
・貧血と高血圧
高血圧になりやすい、という身体(らしい)のため、妊娠高血圧症になるかならないかのギリギリのラインを渡ってきたが、ここに来て、血液検査で引っ掛かり、高血圧ではなく貧血治療が始まり、造血剤を摂取するようになった。
思えばこの10ヶ月、全然順調に進まなくて、何かしらの薬を常に処方されていた。血液を作るのが下手だと、母乳の出方にも影響が出るらしい。バランス良い食事と運動を、と言われたが、毎日、野菜、魚、肉、海藻を摂取して、間食もせず、ウォーキング1時間をやっていたので、これ以上どうすれば?もっと運動ですか?状態になった。不摂生しているから検査結果が悪いのではなく、完全に体質の問題では?と思ったけど、処方された造血剤を飲み、品目増やして、運動量もとりあえず増やす事にした。だが結局、数値は最後の最後まで改善しなかった。
・前駆陣痛がくる
いわゆる健康的な生活を送っていても、陣痛は一向に来なかった。陣痛らしき腹痛は、頻繁にきていても、数時間我慢すれば収まってしまう事ばかりだった。その痛みは、決まって夜に来るため、夜に眠る事ができず、昼夜逆転生活になっていった。
恐らく前駆陣痛だったのだろうけど、それでもあんなに痛いのだから、本陣痛はどれだけなのだろうか、と思った。
痛みを言語化するのがすごく下手なのだが、腹部を定期的にグーパンチされ、ギューっと押しつぶされている様な感覚だ。痛くて意識が遠のく。でも個人的には、生理痛の方が痛いな、と思っていたので、その点でも本陣痛ではないな、と判断していた。
・予定日超過する
結局、本陣痛は来なくて、予定日が超過した。
予定日まであと1週間、という検診の日に、助産師さんから色々と言われ、私のメンタルはボロボロになった。
「健康的な食生活と、適度な運動、本当にしていますか?」「ここまできて陣痛来ないのはおかしいんですよ」「普段、ちゃんと赤ちゃんの事考えていますか?」「すべてのエネルギーを赤ちゃんに回す事だけ考えないとダメですよ」とまあ、こんな感じの事を小一時間ぐらい言われた。
自分のできる限りの事はやっていたので、これ以上どうすれば?となったし、暗に母親失格と言われている気がして、情けない気持ちでいっぱいになった。エネルギーを回せ、と何回も言われたけど、具体策は特に出てこなくて、回路のスイッチがあるわけじゃないし、回し方を教えてくれ、と思った。一番は脳を使わない事、と言われたけど、寝てる時ですら長編映画みたいな夢を見ていて、脳を使わない瞬間なんて無いんじゃないかと思う人間からしたら、そんな大雑把なアドバイスしてくるなよ、と思った。
予定日を超過したら、予定日から1週間以内に促進剤を投与、それでも効果がなかったら帝王切開になると説明を受けた。予定日を過ぎると徐々に羊水や胎盤の機能が低下するからだ。そのため、タイムリミットが設定された。その日までに陣痛が来なかったら入院をする事になった。その説明を受けてまた、母親失格と言われている気がして情けなくなった。
予定日が近づき、更には超過すると、あらゆる方面から「産まれた?」と聞かれる事が増えた。「まだです。すみません。」と言うのが苦痛だった。夫や母を振り回している気もしてきて、益々居た堪れなくなった。普通の母親になれなくて、申し訳ない気持ちになった。
そんな事を思いながら過ごしていたら、食事をまともに取ることが出来なくなり、産前に1週間で3キロ痩せるという事態が発生した。不摂生になってしまった。
とりあえず今回はここまで
次回から、出産レポをします。
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