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【挑戦者たちの書籍レビュー001:「たとえば、謙虚に愚直なことを継続するという習慣」(杉本宏之)】

2月26日、株式会社シーラホールディングス取締役会長の杉本宏之さんの講演会に参加してきました。

杉本さんは2001年にエスグラントコーポレーションを起業し、2005年に不動産業界史上最年少(28歳)で上場。
しかし、リーマンショックで業績が悪化した結果、2009年に民事再生を申請。
2010年にシーラホールディングスを再び起業し、グループ売上200億円に成長させた経営者です。

「経営者が前向きで明るくなければならない」との考えから、講演会が決行されました。
講演後にもお話しさせていただきましたが、情熱や志と気配りを併せ持つ、本当に素敵な方で、私自身も勇気づけられました。

今回は、杉本さんの最新著書「たとえば、謙虚に愚直なことを継続するという習慣」(扶桑社)の読書レビューです。
https://www.amazon.co.jp/dp/4594082629

日本は「再挑戦」に厳しい環境と言われますが、杉本さんがなぜ「再挑戦を受け入れられたのか」がよく理解できました。

再び起業する際、一番最初に支援してくれたのは民事再生時に迷惑を掛けた債権者でした。
「なぜ支援を頂けたのか?」を尋ねた杉本さんに対し、「君はあの時逃げなかったからだ」と答えたそうです。
常に逃げずに真剣に向き合ったからこそ、起業からともに歩んできた湯藤善行氏(シーラホールディングス現社長)、藤田晋氏(サイバーエージェント)をはじめとした出資者が変わらずに支えたのではないでしょうか。
経営者として、「いかに覚悟を持って取り組めるか」が生死を左右すると感じました。

また、民事再生時の失敗を教訓とし、二度と同じ失敗を起こさないために経営理念や経営方針を明確にし、そこからぶれないように心掛けている点が学びになりました。
そして経営理念や経営方針に合った動きを迅速に行い、具体的な行動・結果が伴っているところもさすがと感じました。

他にも、心に残る言葉や理念が多く書かれています。
経営者を目指す方へ、挫折や失敗から再び立ち上がりたい方へ。
ぜひ読んでいただきたい、お勧めの一冊です。

【心に残った言葉】
「過去は変えられないが、未来は変えられる。
そして新しい未来が過去の評価さえも変える。」

シーラホールディングスの行動指針です。
以前は「過去は変えられないが、未来は変えられる」のみでした。

しかしある時、親交のある三浦知良選手(サッカー元日本代表)が来社した際に付け加えて欲しいと言われたのが、「そして新しい未来が過去の評価さえも変える」という言葉だったそうです。
カズ選手曰く、「(会社を潰してから)新しい未来を作ったからこそ、”失敗の経験がある杉本はすごい”という評価に変えることができた。杉本君の頑張りが過去すらも変えたんだよ」

カズ選手もワールドカップメンバー落選等の挫折を経験をしつつ、それらを乗り越え、53歳の今でも現役を続けることで過去の失敗も評価されるようになりました。
そんなカズ選手だからこその言葉、そしてその言葉を頂けるだけの未来を築いた杉本さんの凄さを感じました。

いつかは杉本さんのような経営者になれるように、読書を通じて、更に自分を成長させていきたいと思います。

よろしければ、サポートをよろしくお願いいたします。