全生の心構え

われわれに必要なことは、みんなが“生きている”ということに対して、はっきりした考え方を持つことなのです。五分生きてきたのは五分死んできているにであり、先に行って死ぬにではなく、今死につつあるのだという、生死に対するしっかりした気構えと、体に変動に対してどう処するかという考えを持たなければ、その生命を全うするということはできないのです。

自分の全力をあげて行動するということもできませんし、いつも用心して六分通りとか、七分通りとか、指先だけでコソコソやることしかできないに決まっております。

私の見つけました“気”を伝えるという方法は、まず皆さんが手を繋ぎ、その手に私が愉気をします。鋼鉄に磁石を着けると鋼鉄が磁気を帯びるように、皆さんにも一応その力が出て来る。あとはそういう力が本来、自分にあるのだということを自覚するすればよい。

心さえ素直にして気を集注すれば、誰でも同じです。ただ最初のきっかけだけ作っておきたいのです。