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テレワーク・エレメントはカオス

テレワーク問題を考え始めると、眠くなります。解けないパズルに向き合っている感、考えれば考えるほど絡まった要素…、そんな思いに駆られるからかもしれません。未だ全容が見えている訳ではないですが、現状整理を試みたいと思います。

絡み合う要素群

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テレワークを構成する俯瞰図を描きたくて四苦八苦しています。どう描いても何か足りない、何だかバランスが悪い。この2ヶ月ほどの成果が上図です。様々なウェビナーや記事を読みながら、私の中では上図の円の部分に情報を足し込んでいって再整理をする作業を繰り返しています。

会社と個人とは就業規則、就業規則はシステムで実装されセキュリティを求められます。システムはH/WとS/Wと人財(悪貨も含む)から成り、ソフト環境とハード環境の間で、ワークフロー/プロジェクト管理を支えます。ワークフロー/プロジェクト管理は、ドキュメント管理とコミュニケーション/コラボレーションを基盤にし、それらが部署や業務支援を行います。

ハード環境には、就労場所と端末とネットインフラという要素があり、今回のコロナ禍はここに大変動が来ました。ソフト環境には、運用とツールと教育の三要素があり、ここがこの大変動を吸収しようとしています。

今まで支援されてきた部署としては、そもそもIT開発を行う部隊は「顔をみるよりコードをくれ」という世界ですから既に体制が整っていたとも言えます。IT企業の多くがスムーズに見えるように移行できたのは、準備をしてきたからというよりは、そもそも効率性を求めて備えていたからです。

逆にバックオフィスは、紙とハンコに対する対策を誰も根幹的に打とうとして来なかったので、身動きが取れない状態でしたし、現在は「何故私たちはテレワークできないのか」という不公平感に繋がっています。

営業部隊は、紙とハンコをバックオフィスに丸投げすれば、Web会議で商談が確保されるので多くのウェビナーでも取り上げられていますし、家庭にもWeb会議やってるさなかでもバンバン電話がかかってくる異常な状態です。

そして個人と生産性の間を見ると、「安心」して働くことが生産性を高めるという流れが強まっているように見えます。どこから「安心」を得るのかは人それぞれですが、何パターンかには分類できて何パターンかの対応策で多くを助けることができそうな気配もあります。図にしたのはwholebeingの考え方をベースにしました。

そして会社です。会社は社員に「安心」を提供しているのか。根本的な問いですね。この答えを正しく出さないと、エンゲージメントとか横文字で言ってる場合じゃなくなります。その個人にとって会社は不要な債権みたいなものに成りかねないのですから。その辺りの描き方が足りませんね。折を見てUpdateしていきます。

現状ホットな要素

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営業系以外で今今でホットになっているのは、ネットインフラとツール(図のオレンジ部分)でしょうか。VPN問題、ZOOM会議問題が直接的に必要な部分であるので妥当な盛り上がりです(ただ電話でもできなくはない仕事も多いのも事実です)。ただ、最近になって、漸く「就業規則」と「人財」の部分に力点が少し移ってきている気もします。

考えてみれば、会社と個人との関係は「契約」で結びついています。それだけとは冷徹には言えませんが、法定で争うような場合の基準はここです。それが、この非常事態宣言によって結構ぐちゃぐちゃになりました。

そして今まで見えなかった膿も金銀も見えてしまいました。それが「人財」のところです。思っていたより数倍働いてくれた方、思っていたより全然機能していなかった方、様々な評価が少なくとも水面下でなされたと思います。

今後はその「着地」です。そして様々な手付かずの上図の「円」群、しかも更に二階層くらいはタスク分解はできそうなお話しです。考えてみれば、それは当たり前で、一極集中で会社オフィスで研ぎ澄まして最適化してきたものを、インフラバラバラな家庭にまで広げて整備して、同じパフォーマンス出させようとしているのですから。

一見無駄にさえ見える仕組み作りですが、逆に今までが無駄に作り込んでいっていたのが露見していて皮肉な構造になっています。紙も印鑑も過剰な監視も、その類ですね。均一品の大量生産方式では生き延びられず、社員の知恵をどこまで伸ばせるかにかかってきた時代です。社員のモティベーションを下げてきたものを何処まで排除できるのか、興味深い競争です。

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