Matsunawa Mitsuru

都市系シンクタンク研究員のほぼ散歩記録。 英ケンブリッジ(2021/22)、仏パリ(2…

Matsunawa Mitsuru

都市系シンクタンク研究員のほぼ散歩記録。 英ケンブリッジ(2021/22)、仏パリ(2022)を拠点に【海外リモートワーク+子守】×【まちあるき】な生活の後、日本に帰国。 技術士(建設部門 都市及び地方計画)。※記載内容は個人の見解であって所属組織を代表するものではありません。

マガジン

  • 英国のパブ文化とカフェ文化

    英国のパブ、コーヒーハウス、ティールームの歴史とそれらが果たしてきた役割についてのnoteです

  • イングランド各地のクリスマス風景

    クリスマスシーズンにイングランド各地を訪れた際の散歩noteです

  • 英国ケンブリッジのまち案内

    英国ケンブリッジ大学を核とした学園都市・ケンブリッジのまち案内noteです

  • ロンドン都市開発さんぽ

    ロンドンで進む都市再開発プロジェクトの現地散歩noteです

  • イギリス田園都市さんぽ

    ロンドン郊外に開発された田園都市(Garden Cities)を歩いた散歩noteです

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英国散歩 第22週|英国のパブ文化とカフェ文化【パブ編】

はじめにイギリス人の生活とは切っても切り離せない、紅茶とビール。 紅茶はティールームでお菓子と。ビールはパブでフィッシュ&チップスと。イギリス観光でも定番のそんな情景がすぐに浮かんできます。 今回の連載テーマは、これにコーヒーも加えた3つの飲み物を巡るイギリスの歴史と現在について。 これら3つに共通するのは、単に現在のイギリスで人気の飲み物というだけでなく、それらが提供されてきた場がイギリスの歴史においてとても重要な役割を担ってきたということです。 パブ(ビール)、コーヒ

    • 英国散歩 第23週|英国のパブ文化とカフェ文化【コーヒーハウス編】

      はじめにイギリスといえば紅茶。 というのが一般的なイメージですが、今回はコーヒーが主役です。 紅茶もコーヒーも、前回のビールと比べればその歴史は長くありません。今やイギリスの代名詞である紅茶も、当初は珍しい飲み物として提供されていました。当時イギリスで紅茶が最初に振るまわれていたのが「コーヒーハウス」と呼ばれる場所でした。 つまり、イギリスでは紅茶よりも少し先に「コーヒー」のお店があったのです。当時イギリスにはコーヒーブームが起こり、一気にコーヒーハウスが増加した時期もあり

      • 英国散歩 第21週|世界で最初の田園都市・レッチワースの今【農村編】

        都市のように活気があり、農村のように自然豊かな生活ができる、都市と農村が融合した理想的な状態=「都市と農村の結婚」を目指した田園都市(Garden City)。 そのハワードの構想が世界で初めて具現化を見たのが、ロンドン郊外のレッチワースでした。 前回の【都市編】では、駅付近の商業エリアを中心に雇用も娯楽も揃った、単なるベッドタウンではない自立都市(を目指した)、レッチワースの風景をお伝えしました。 今回の【農村編】では、住宅エリア、公園、自然エリアの風景から、心穏やかな

        • 英国散歩 第20週|世界で最初の田園都市・レッチワースの今【都市編】

          前回の【導入編】の内容を軽くおさらいした後、実際にレッチワースを歩いて撮影した写真を紹介していきます。 都市と農村の結婚18世紀半ばから19世紀にかけて世界に先駆けて産業革命を経験し、急速な工業化、都市化が進んだロンドン。 農村部から人々が流入し過密状態となった大都市ロンドンは、さまざまな都市問題(劣悪な衛生状態、高い家賃、長時間通勤・労働、社会的孤立、自然からの隔絶など)を抱えており、他方の農村もまた、都市的な魅力(雇用機会や娯楽・社会的活動の場など)の欠如により労働人口

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        英国散歩 第22週|英国のパブ文化とカフェ文化【パブ編】

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          英国散歩 第19週|世界で最初の田園都市・レッチワースの今【導入編】

          イギリスのレッチワース(Letchworth)というまちを散歩してきました。 このレッチワースは、世界初の田園都市(Garden City)として名高く、また最近の日本では、岸田内閣が掲げる成長戦略の柱の1つ(デジタル田園都市国家構想)にも田園都市というワードが含まれていることで改めて注目されているかもしれません。 都市計画的には、いわゆる教科書に載るレベルのエポックメイキングな都市で、勉強のために一度は訪れてみたかったところでもあります。 場所は、ちょうどケンブリッジと

          英国散歩 第19週|世界で最初の田園都市・レッチワースの今【導入編】

          英国散歩 第18週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景⑤ロンドン

          イギリスのクリスマスシーズンはだいたい1月初旬まで。 長く楽しいシーズンが終わりを告げましたが、これまで撮った写真の整理も兼ねて、イギリス・イングランド各地のクリスマスシーズン風景の紹介を続けています。 過去4回分はこちらから ①ケンブリッジ編 ②マンチェスター、リバプール編 ③コッツウォルズ、バース編 ④オクスフォード+ブレナム宮殿編 そして、本シリーズ最終回となる今回は、大トリの「ロンドン」。 見るべきスポットが多すぎて全く網羅はできませんでしたが、11月からクリスマ

          英国散歩 第18週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景⑤ロンドン

          英国散歩 第17週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景④オクスフォード+ブレナム宮殿

          イギリスのクリスマスシーズンはだいたい1月初旬まで。 長く楽しいシーズンが終わりを告げましたが、これまで撮った写真の整理も兼ねて、イギリス・イングランド各地のクリスマスシーズン風景の紹介を続けます。 4回目の今回は、英語圏で最も古い大学・オクスフォード大学を核とした学園都市「オクスフォード」。オクスフォード近郊にある世界遺産・「ブレナム宮殿」の贅を尽くしたクリスマスデコレーションもセットでお届けします。 いずれもクリスマス後の年末の訪問でした。 ※コーヒーハウスに関して内

          英国散歩 第17週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景④オクスフォード+ブレナム宮殿

          英国散歩 第16週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景③コッツウォルズ、バース

          クリスマスシーズンがようやく終わったイギリス。 引き続きイングランド各地のクリスマスシーズン風景の紹介です。 まだ渡英後3か月ちょっとですが、ケンブリッジを拠点に足を伸ばせた範囲で、各地の写真を挙げていきます。 ①ケンブリッジ編、②マンチェスター・リバプール編に続き、今回は、例年イギリス最大級のクリスマスマーケットが開催されることでも有名なスパのまち「バース」※ と、古き良きイギリスの生活風景を今に残す観光エリア「コッツウォルズ」です。 コッツウォルズは国の「特別自然美観

          英国散歩 第16週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景③コッツウォルズ、バース

          英国散歩 第15週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景②マンチェスター、リバプール

          年が明けて日本ではお正月ですが、こちらイギリスではまだ「クリスマスシーズン」ということで、イギリス・イングランド各地のクリスマスシーズン風景の紹介です。 前回のケンブリッジ編に続き、今回はロンドンから北東へ電車で2.5時間ほどの2都市、共に世界中のサッカーファンにとっての聖地でもある「マンチェスター」と「リバプール」です。 ※今回の投稿にサッカー関連の写真は無いです。 いずれも12月の週末に訪問したものの、一部のクリスマスイベント等は中止され、かつ、あいにくの雨だったため

          英国散歩 第15週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景②マンチェスター、リバプール

          英国散歩 第14週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景①ケンブリッジ

          今日は12月31日。 日本のまちでは25日のクリスマスが終わるとすぐ年越し・お正月モードに切り替わりますが、キリスト教(英国国教会)圏のイギリスはまだ「クリスマスシーズン」の期間中。 クリスマスツリーも、クリスマスマーケットもまだ主役のままです。 ということで、今回はイギリス・イングランド各地のクリスマスシーズン風景の紹介です。 まだ渡英後3か月ちょっとですが、ケンブリッジを拠点に足を伸ばせた範囲で、各地の写真を挙げていきます。 今回はその拠点である、800年以上の歴史を

          英国散歩 第14週|イングランド各地のクリスマスシーズン風景①ケンブリッジ

          英国散歩 第13週|ロンドン冬の風物詩・ハイドパークの移動式遊園地「Winter Wonderland」【後編】

          前編に引き続き、話題はロンドンの王立公園、ハイドパークで開催中の「ウィンター・ワンダーランド(Winter Wonderland)」。 ようやく本題に入ります。 概要、規模感の説明のあと、現地の写真の紹介、最後にちょっとした感想、という流れです。 ※「■料金」が誤って消えてしまっていたため追記。(2021/12/27) 移動式遊園地「ウィンター・ワンダーランド」開催概要毎年この時期にロンドン中心部の公園ハイドパークに現れる移動式遊園地、ウィンター・ワンダーランド。 ラ

          英国散歩 第13週|ロンドン冬の風物詩・ハイドパークの移動式遊園地「Winter Wonderland」【後編】

          英国散歩 第12週|ロンドン冬の風物詩・ハイドパークの移動式遊園地「Winter Wonderland」【前編】

          ロンドンの冬の風物詩ともいわれる、移動式遊園地「ウィンター・ワンダーランド(Winter Wonderland)」に行ってきました。 今回は、【前編】でその会場であるハイドパークのざっくり紹介(ほぼ余談)、【後編】でウィンター・ワンダーランドの紹介という構成です。 ※2021年12月19日一部追記。 都会のオアシス、ハイドパーク遊園地があるのは、ロンドンにある王立公園「ハイドパーク(Hyde Park)」。 付近は、バッキンガム宮殿、高級デパートのハロッズ、交通ターミ

          英国散歩 第12週|ロンドン冬の風物詩・ハイドパークの移動式遊園地「Winter Wonderland」【前編】

          英国散歩 第11週|ロンドン、キングス・クロス再開発の見どころ(スポット紹介編②)

          前回の【スポット紹介編①】に引き続き、今回もキングス・クロス再開発エリアの注目スポットを写真とともに紹介していきます。 今回は当エリアに整備されている多種多様なオープンスペース(ストリート含む)のうち、厳選した7つについて、現地で撮影した写真を中心に紹介します。 まずは、再開発エリア全体マップの再掲です。 個性豊かなオープンスペース治安が悪化し、住宅地としての需要はほぼなかったであろう当エリア。 今回の開発では、敷地面積の約4割(約10.5万㎡)にも及ぶ広大なオープンスペ

          英国散歩 第11週|ロンドン、キングス・クロス再開発の見どころ(スポット紹介編②)

          英国散歩 第10週|ロンドン、キングス・クロス再開発の見どころ(スポット紹介編①)

          今注目のロンドン中心部の大型再開発プロジェクト、「キングス・クロス再開発」。 スポット紹介編である今回は、前編で整理した(あくまで個人的に特徴的/面白いと思う)「キングス・クロス再開発の見方」の4つのポイントも踏まえたうえで、エリア内の主要なスポットについて現地写真多めで紹介します。 ※キングス・クロス回は前後編で閉じる予定でしたが、紹介するスポットの断捨離ができずボリューミーな内容になってしまったので、次回にまたがります。 再開発エリアの全体マップまずは、2016年時

          英国散歩 第10週|ロンドン、キングス・クロス再開発の見どころ(スポット紹介編①)

          英国散歩 第9週|ロンドン、キングス・クロス再開発の見どころ(全体像把握編)

          ロンドンで今最も注目を集めている再開発プロジェクトの1つ、「キングス・クロス再開発」。 ロンドンの主要ターミナル駅であるキングス・クロス駅の駅前を含む敷地面積約27万㎡、延床面積約74万㎡という超大型再開発プロジェクトであり、入居テナントにはイギリスの名門芸術大学や、Google(Youtube含む)、Facebook(Meta)といった大手テック企業も名を連ねます。 建設棟数約50棟、住宅は約2,000戸、そして何といっても敷地面積のほぼ4割にあたる約10.5万㎡という広

          英国散歩 第9週|ロンドン、キングス・クロス再開発の見どころ(全体像把握編)

          英国散歩 第8週|ケンブリッジはザックリこんなまち⑤水とみどりのまち

          ケンブリッジのまちのざっくり紹介の最終回、今回は「水とみどりのまち・ケンブリッジ」です。 水のまち・ケンブリッジまずは「水のまち・ケンブリッジ」について。 ケンブリッジのまちの中心付近には「ケム川」が流れており、ケンブリッジの地名の由来になっていたり、まちの各所に特徴的な魅力的な水辺の風景を形づくっていたりと、ケンブリッジのまちとは切っても切り離せない関係にあります。 ケンブリッジの名前の由来 「水のまち・ケンブリッジ」の断片は、その地名からも垣間見ることができます。

          英国散歩 第8週|ケンブリッジはザックリこんなまち⑤水とみどりのまち