ローカルベンチャーと循環生活
ミテモのメンバーが、1冊の本を読んで感じたことを綴ります。
今日の書き手は、谷口真里佳さん。
本は、「ローカルベンチャー 地域にはビジネスの可能性があふれている」です。
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【読了時間: 3分】
(文字数: 850文字)
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今私にはとても欲しいものがある。
森だ。
ちょっと前まで、「森が欲しい」という事を自分の口から発するなんて想像もしていなかったが、森が欲しい。
そのきっかけになったのは、一冊の本だった。
「ローカルベンチャー 地域にはビジネスの可能性があふれている」(牧大介著)
私は、今年の5月から宮崎に引っ越して、「移住者」として生活しているので、ローカルというキーワードに惹かれて手に取ったこの1冊。
この本を読むまで、森は木の集合体という認識しかなかったし、よくて森が綺麗だと水も綺麗くらいの認識だった。
それが、岡山県西粟倉村で、森を起点に様々な循環の取り組みがなされていることを知った。
育てた木々を燃料として使用したり、廃校となった施設を活用してうなぎの養殖に挑戦している。
「森とうなぎがどう繋がっているのか?」という疑問が、本を読み進めていくと、納得していくだけでなく、自分も仲間に加わってみたいと思うようになっていた。
森とうなぎだけの繋がりだけでなく、私たちの生活は全てどこかにつながっているのだという事を強く認識するきっかけとなった。
こちらに引っ越してきてから、少しでも自然体に近い暮らしがしたいと思って、新しく始めたことの一つとして畑がある。
夏には、トマト、ナス、キュウリを植えていた。
剪定が必要とは知らずに好き放題に伸びてしまったり、台風の影響でキュウリは一つも身をつけることなく枯れてしまった。
しかし、ここでは落ちてしまった実は、ゴミ箱に行くのではなく、コンポストに入れる。このコンポストに入れたものがしばらくすると、土に還り、次の肥料になる。
東京の暮らしの中では、野菜は買うものだったし、どこからともなく生まれ続ける雑草と対峙することもなかった。
来年の春に、我が家の台所から出た生ゴミたちが肥料になるなーなんて、
森の循環ほどではないけど、小さな畑の営みが、循環の輪に加われているとしたら、ちょっとだけ誇らしい。
そして、あの壮大な森の循環の話を聞くと、やっぱりいつか森が欲しい。
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