さよならばっかり。大好きな人ほど、いなくなる。

誕生日だった友だちに、おめでとうとLINEを送った。何日前だったっけ。ずっと返信はこない。

それがトリガーになって、あの人のことを思い出しやすくなって、また所かまわず涙が出てくるようになった。寝る前、朝起きたとき、ごはんを食べるとき、電車の中、歩いているとき。ふっと気を抜くと、孤独感と恐怖が全身を駆け巡る。

転びそうになったとき、腕をつかんでくれたあの手を思い出す。
私が我慢していればよかったんだろうか。そうしたら、今も一緒にいてくれた?
でも、我慢できなかった。大事にされてないって思った。必死に縋りつかないと無くなってしまうような繋がりなんて、それはもう繋がりとは言えないと思った。でも、今でもあの人の亡霊がいる。あの人の1番になりたかった。なれなかった。優しくしてくれたことと、傷ついたこと、ごちゃ混ぜのままいっぱい思い出して、苦しい。本当に言いたかったこととか、ああ言えばよかったんじゃないかとか、でもきっと何を言ってもだめだったんだろうなとか。背格好が似てる人がいると、顔をあげられなくなる。怖くて。いるわけないのに。

さっきまで、noteの記事を見返していた。数年前も今も、結局同じことで泣いてた。孤独で孤独でどうしようもなくて、普通になりたいけどなれなくて、特別でありたいけどただ変なだけで、寂しくて、でも自信がない。人と表面的にしか関われない。いつもいっぱいいっぱいで、心は不安定。

あの子は友だちも多いし、彼氏もいるし、一緒にでかけるくらいには仲のいい家族もいて、きっとたくさんの人からおめでとうと言われて。生まれてきたことを喜んでくれる人たちがいる。だから、私からの「おめでとう」なんて、そういうたくさんの「おめでとう」に埋もれて、返信してないことすら忘れちゃうくらい、価値のないものなんだなって。
いいなあ。誕生日おめでとうって言ってもらえて。プレゼントもらえて。生まれてきたことを、肯定してもらえて。

いちばん好きな友だちだった。唯一、どう思われるかとか気にせずにのんびりした自分でいられる相手だった。人に媚びないし、ちょっとひねくれたところもあるけどそこがむしろ好きで、気が利いて、おもしろくて、行動力があって、尊敬してた。こういう子だから、友だちだって多いのはそりゃそうだよなと思った。彼氏ができたと聞いたとき、ああこの子を選ぶなんて、すごくセンスがあるなと思った。だから、なんで私なんかと友だちでいてくれてるのかずっと不思議だった。でも、それももう終わりかなあ。留学行って変わっちゃったよね。そりゃそうか。私が成長してないだけか。成長すれば人付き合いも変わるもんね。いらないよね、いつまでも中学生みたいなことで病んでるやつなんて、付き合ったって気が滅入るし。

あーあ、友だちいなくなっちゃうなあ。この子だけはずっと仲良くしていきたいと思ってたけど、価値なしなんだったら居られないよ。恥ずかしくて。寂しいし悔しいしなんでって思うけど、わかるよ。私だってもしそっちの立場だったら、こんなやつと友だちでなんていたくないもん。
友情も、愛も、幸せも、本来縋りつくようなものじゃない。必死にならなくたって、ただそこにある。たまにそこにあるのを見て、心があったかくなる。そういうものだよね。

インスタグラムのおすすめ投稿で流れてくる、おいしそうなご飯屋さんとか、泊まってみたいなあと思うような旅館とか、楽しそうな場所とか、色々、ぜんぶ、行きたいと思っても一人で行くしかないんだなあ。一人で行って、周りの人を見て、自分が独りであることを痛感して、来なきゃよかったなと思って。結局、どこにも行けなくなって。
これからの人生、ずっとこんな虚しい気持ちで生きていかなきゃいけないのか。あの子のこととか、あの人のこととか、いちいち生生しく思い出しながら、心臓が痛くなるのを感じて、息を詰めて。そんな日々をあと何十年って。絶望すぎる。

ストレッチャーでガラガラと運ばれる妄想を、最近よくする。生きてるのが辛いから。もうこのままぶっ倒れて、死んじゃいたいなって思いながら。
でも、抱っこされてる赤ちゃんとか、ベビーカーに乗ってる赤ちゃんを見ると、この子たちにはこんな思いせずに、幸せに生きてほしいなと心から思う。そのために私にできることをしていきたいとも思う。

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