特別って何 幸せってどこ
この不幸の血を途絶えさせることが私の唯一の宿命だなんて
この先の人生に一切の希望を持てずに 生きていくのが怖い
そんな風に生きていくことに意味なんてないのに どこかできっと救ってくれる人が現れるんじゃないかなんて 思ってしまう
だから死ねない やっぱり一度くらい 愛されていると感じてから死にたい
私の血をひいた子はきっと幸せになれないという信念が消えないから
愛せる家族が欲しいなんていう願いは 空想に終わってしまうだろう
生来きっと 他人を愛するという能力が備わっていない
自分の思い通りにならなければ手のひらを反す どんなにその人に助けてもらっていたとしても、恩なんてものは抑止力にならず 裏切ったなという被害意識が突き抜けるように攻撃性として向かう
己がそういう人間であることを自覚しながら 愛されるわけもないと知りながら
愛されてみたいと思うのは 我儘なんだろうか
どんなにその日ご機嫌だったとしても 肩を並べて歩く人たちを見るだけで 一瞬にして嫉妬と屈辱と劣等感と怒りと孤独で埋め尽くされる日々
一体いつまで続くんだろうか
こんな奴らぶっ壊れちまえと呪っても 私が幸せになれるわけじゃないどころか
どうしたって私の不幸は 他人の幸せの養分になってしまう
経験人数の足しくらいにはなった?
そんなどこまでも虚しい問いかけを頭の中でずっと繰り返している
あの時言えなかった言葉を どう言えば傷つけることができたのか 私と同じくらいの苦しみを与えられたのか ずっと考えてる
とっくに相手の中では消えた火を そんなものは最初からなかったかもしれないけど 最後まで小さな炎の幻想を見て 消えないように消えないようにと震えながら 怯えながら 言葉の中に僅かにでも優しさと弱さを含ませてしまったことを後悔してる
だからといって
そんな風に聞いたら 皮肉だと言うんだろうなと
寂しいと言いたいだけなのに、それは伝わらず、ただ鬱陶しそうに見下すんだろうなと
あのうんざりした目だけがずっと消えない
どうせ好きになってくれないなら 忘れられないくらいの傷をつけてやりたかった
でも どんな攻撃も掠らないくらい 私の言葉も気持ちも全部素通りになるくらい 心底どうでもよかったんだろうね
惨め
バイバイするのが苦手なのは 人と碌なさよならをしたことがないから
正しいさよならの仕方を知ることができないまま歳をとってしまってる
綺麗にお別れをするほどの関係を築けた相手はいなかったし
なんとなく、節目節目で、お互いいなくなっていくようなことしか経験してこなかった
そうでなければ、相手のことが嫌になって切るか 徐々に距離をおかれるか
大好きな推しのことだって どんなにときめいたって ファンが並んでいるのを見ると 私も結局この中の1でしかないんだと思ってしまう
どんなに私が特別に思っても 私は誰の特別にもなれない