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東北縦断地獄旅3日目②

じとじとと熱い空気が背中にべたつく中、東京の街中に帰ってきた。

次の目的地が今回東京にやってきた最大の目的だ。

降り立ったのは中央線、御茶ノ水。

そこから見慣れぬ街並みの中を歩いていく。

ここは大学が多い。

有名私大のあまりにも巨大すぎる建物が時折地方国立大の私を見下ろすかのように視界に飛び込んでくる。

いや私は学歴コンプなどでは一切ないからそこに目くじらを立てるみたいなことは特にない。

東京の大学って規模感すげえなあなんて自分も大学生なのに人ごとのようなコメントが出てしまう。

そしてそれ以上に楽器店が多い。

私だって中学までピアノを習っていたし、今も軽音サークルに所属している。

音楽を愛する者の端くれとして気になってしまう。

ギターやピアノなどといったメジャーな楽器の店もあれば、管楽器専門店とかもあってものすごく気になる。

ただ、財力皆無の私にそういう楽器屋さんに入る勇気はない。

こういう店で楽器との出会いを果たしてみたいなどという漠然とした妄想をして楽器街を抜ける。

そしてまたしても個性の強い街並みが現れた。

本が店の外にまで並ぶ光景は見た事がない
多くの古本屋がの気を連ねる
これはテンションが上がる

これこそが私が東京で最も行ってみたかった場所、神保町だ。

古本屋の町である神保町は、その名の通り古本屋が密集していてもうそれは夢のような場所だ。

高校生の時まで本なんて全くと言っていいほど無縁の生活をしてきたが、浪人を経て学ぶ楽しさに気づいてしまい、最近は本を読むのが趣味になっている。

いつだか、一緒に食事をした友達が言っていたセリフを思い出す。

「今の時代ネットですぐ情報を掘り起こせるのに、わざわざ金を出して本を買うという行為をする人がこれだけいるってことはやっぱ本にはそれだけの価値があるんだよな」

「ネットと同じことが書いてあったとしても本にしかない何かがある。記憶への残り方が違う、自ら金を出して手に入れた情報って頭に残るのかもな」

今まで勉強の話をしてこなかった彼から放たれた言葉にものすごく興味をそそられてそれから私は本棚の容量を考えずに面白そうな本をどんどん買っていくもんだから今私の下宿の部屋には収まりきらない本たちが机に積まれた状態になっている。

なのに私は馬鹿なのでこうして自身を誘惑に向かわせている。

どの店も個性たっぷりだ。

古本屋に違いがあるのかと言われそうだが、明確に違うと言える。

取り扱っているジャンルも違えば店内の雰囲気も違うし、客層も当然違う。

私は根っからの文系なのでやっぱり文系学問の本ばかりに目が行ってしまう。

言語学、民俗学、歴史や社会などもう面白そうで仕方ない。

一方でこれらの本は「~~であることは周知の事実だが」というお決まりのセリフで本当に知らない話を振ってくるので我ら読者も試されている。

でもそういう読み手が試されている本は好きだ。これは見栄っ張りとかでも何でもなく、やさしい本よりも色々調べながら食らいついて読むほうが著者と勝負している気になって楽しい。

そして写真の撮りがいもある。

店内には収まりきらない量の本たちがもはや店の外のワゴンにずらりと並べられていたり、外で立ち読みをする人の光景というのは少なくとも青森県では見られない。

結局どれだけの時間ここにいたかはわからないが、いろんな本に触れながら店を回っていたらいつの間にか私の手元には5冊の本が増えていた。

今回の戦利品 チョイスが文系すぎる

本当に読むのが楽しみな本たちだ。

ウキウキで神保町を後にした私が次に向かったのは四ツ谷だ。

ここにもう一つの私の楽しみがある。

PENTAXを使う者としてここは外せない

「PENTAX CLUB HOUSE」

そうここは私がカメラというものを初めて手にしてからずっと使い続けているカメラブランドPENTAXが運営するPENTAXを使う者のためにある店である。

落ち着いた内装で、あちこちにカメラやレンズがぎっしり並んでいる。

もちろんこれらすべて言うまでもなくPENTAXの製品だ。

家電量販店などではあまり品ぞろえが多いわけではないが、ここではどこを見てもPENTAXだ。

どこを見てもPENTAX なんという絶景か

「日誌」も書いていかれませんか?とスタッフの方に声をかけていただいた。

来店客とスタッフさんの交流ノートのようなものである。

全てのお客さんの書き込みにコメントがついていて、これはまた来なければと思った。

交流ノートである「日誌」
全国各地からお客さんが来るらしい
尤も俺もその1人なんだが

すぐ行ける場所じゃないけど、今度はここでいいレンズを買うと決意表明した。

東京に遊びに来た人が鶴見、神保町、四ツ谷をめぐり、宿泊しているのは葛飾区という私は最高にロックな大学生だと思うし唯一無二である自信もある。

東京は不思議な場所であり自分もまたなんとも不思議な人間だと思いながら今日最後の目的地に向かう。

それは池袋の「ゆる学徒カフェ」である。

これはポッドキャストの「ゆる言語学ラジオ」が運営しているカフェで当番組のファンが集まる場所である。

私はこのゆる言語学ラジオがものすごく好きなので東京に行ったら絶対に外せないと思っていた。

他のお客さんとの交流が非常に多い場所で、全員初対面なのにあたかも知り合いかのように各々の地元の方言の話、アニメのストーリーに関する流行り廃りなど身近な雑学や知的で面白い話で非常に盛り上がった。

台湾ビール片手に初対面のお客さんと大いに盛り上がった

おそらくここに行かなければ会話をするどころか挨拶すらしなかったであろう人たちと盛り上がるというのは大変面白くある意味ではゲストハウスやドミトリーに宿泊するときのワクワク感がある。

おそらく毎度違う体験をすることができそうなのでまた東京に行くようなことがあればここにも立ち寄りたい。

気付けば時刻は23時を過ぎ、ベラベラ喋るのが好きな私は表情金を筋肉痛にしながらこの旅の住処へと戻ることになった。

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3日目完結です!!

旅自体は夏にやった者なのに、いつの間にか12月。。。

青森県ではついに雪も降ってきてしまうような季節になりました。。。

この旅もようやく折り返しというところですが、4日目はもうちょっと軽い感じになりそうです!!

ぜひ寒い冬こそ暑くて仕方なかった夏を思い出す!!っていう気持ちで読んでいただけると嬉しいです!!

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!!


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