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転がる石の上機嫌 #1

◎カチャーシー◎


「 踊るんだ。踊り続けるんだ。
  音楽の続く限り 」

(村上春樹 『ダンス・ダンス・ダンス』より)

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noteにお引っ越しをして最初のブログになります。
ほそぼそながらもずっと続けてきたことなのに、場所が変わるとなぜか気が引き締まるものですね。
今まで読んできてくれた方も、初めましての方も、どうぞよろしくお願いします。

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< 突然ですが、踊りはお好きでしょうか >

先日「琉神(りゅうじん)」という、
琉球の伝統舞踊と歌を披露する
パフォーマンス集団の舞台を観てきました。

ダイナミックで、どこかエキゾチックで、
深紅を基調にした鮮やかなステージや衣装も
とても素敵な舞台でした。

艶のある三線(さんしん)の音。
感情を湧き立たせる太鼓の響き。
エネルギッシュなのだけど優しさに溢れた
歌と舞。

中盤では客席の子ども達が一斉にステージに
上がってパフォーマーと一緒に太鼓を叩いたり
踊ったり。
大人たちがその姿を手拍子しながら見守る
という、それは和やかで楽しいひと時でした。

声や楽器が空気を震わせ、熱気が人を湧かせ、
その場が一つになる。
そういえば、そんな感覚を味わうのはとても
久しぶりのことだなぁと気づいたのでした。

年明け早々から心塞ぐ悲しいことがあり、
被害を受けた土地に住む人たちに平常が
戻るのはまだずっと先のことで、
辛い思いをしているであろうことが
ふっと頭をよぎりました。

せめて一瞬でもいい。

夜空の星。
暖かな陽の光。
ふと気づいたら咲いていた 早春の花々。

私たちがこんなふうに音楽を楽しめて
いるように、何かに心を慰められたり
現実の憂さを忘れるものが少しでも
あればいい。
そんなことを思いながらステージを見つめ、
拍手を送っていました。

ステージの最後は「カチャーシー」という
演目で、これは手踊りを取り入れた
沖縄の伝統芸能の1つとか。

"かき回す"を意味する言葉の通り、
腕を上げ、手首をしならせ、ステップを踏み、
最後は促されて観客全員が席から立って踊り、
賑やかな指笛が飛び交う中で盛大な
フィナーレを迎え、幕は閉じました。

良い運も、悪い運も。
分からなくなるくらいかき回して、
まぜこぜにして。
ぜんぶぜんぶ、空の彼方に
吹き飛んでしまえばいい。

嬉しいのに、楽しいのに、なぜか
涙がちょっと滲んで、指で拭いながら
ホールを後にしたのでした。

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冒頭に記した文は、村上春樹さんの小説の中でも特に好きな箇所の1つです。

" 音楽の続く限り 踊り続けるんだ"
という言葉はすなわち
"人生がある限り 生き続けるんだ"
という、春樹さんの力強いメッセージが込められた温かい励ましのようにも感じられます。

もうすぐ1月も終わりますね。
日々を大切にお互い過ごしてゆきましょう。
それでは、また。

・・・・・

(有料スペースには何を書こう…)

少し前からしばらく考えていたのですが
「転がる石の上機嫌」というブログ名に
ちなんで石=パワーストーンのことを
短く書いてみることにしました。

さて初回。
どんな石が出てくるでしょう。
どうぞお楽しみに。
がんばって写真も撮ったので、
ぜひご覧くださいね。

#転がる石
#はじめの一歩

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