4/1-7 ドタバタ日記
1日
壊れているのかと思うほどに、時計の針は進む。僕の魂は、未だ1月あたりでさまよっていて、無理やり引っ張られている感覚になる。
街には、ツルツルのスーツを着ている人たちが多くいて、ちょうど一年後のことを想像する。日によって、思い描いた風景は入れ替わっていて、ネガティブなシーンが浮かび上がっては、沈んでいく。いまや、勉強が精神安定剤になるとは、中学生や高校生の僕では考えもしなかっただろう。
2日
学校内では、サークルの呼び込みで多くの人がキャンパス内にいた。春休みの静かな学校ではなくなってしまったことに、時間経過を肌で感じる。そんな僕もサークルに所属している身である。本当は、こんなことをしている場合ではさらさらないが、他の仲間も同じ状況であったのか僕と同じ顔をしていた。1年生を見ると、羨ましいと感じるが、それはおかしな話だ。僕も1年生の頃があって、きっと今の過酷さに気づいていないのだろう。こうして時間が教えてくれるものというのは、決まって残酷なことばかりを突き付けてくる。
3日
身長が2センチほど低くなっていた。低いとっても平均と比べれば、高いほうなのだが、下がったという事実にわずかなショックを受ける。小学生や中学生のときから身長は高い方で、よく後ろの方に並ばされていた記憶がある。思いかえれば、そのときから「僕は身長が高い」というある種の洗脳を受けていたのだと思う。しかし、よく考えると街中を歩けば、僕より頭一個分大きい人も目の前で歩いている訳で、いまある身長が特段に高いとは言い難い。そうした子供のころの小さな物事の貼り付けが今になってようやく自信ではがせるようになってきた。今回は、体重のことについては、目を瞑ることとする。
4日
恐らく最終戦になるだろうとする、模試会場に足を運ぶ。もう何回も教会送りにされては、挑んでを何度も繰り返しているわけだから、道も感覚もつかめてはきている。しかし、そうした油断が良からぬことを引き起こすことは、ド定番のシナリオなのだろう。受験票を見返すと、僕が本来受けるはずである試験種ではなく、別の種類のテストにマークがされていた。
ここまでが試験開始15分前ーーー
いつもはなんとも思ってもいない試験官の方は、今日に限って頼みの綱となった。結果、なんとかなることができて、点数の結果よりもこの試験を受けれることが今日の成功なんだと感じた。改めて本当に感謝を申し上げたい。
そう思ったのが、試験開始5分後ーーー
5日
この前、地元の人たちとの定例会に参加してきた。地域コミュニティも新体制となって活動していく中で、10人以上が参加した。その中には、僕よりも3歳ほど年下の人もいてその事実に驚いた。僕が、この組織に入ったのが1年前だから長期的に見れば、彼が組織内での先輩になることになる。スタートから僕とは違う素晴らしさがそこにはあった。
6日
久しぶりに、僕のいつも行くうどん屋のお店へ行く。お昼を過ぎても店内の人口密度は、高いところにある。ご飯はおいしいと思えるものではなければならないのは言うまでもなく、変な話だが、それはどこでも誰でも可能なことだ。肉を焼いて白米の上にのせて、焼肉のタレをかけた料理名のない「アレ」に勝るものはほとんどないと思っている。しかし、店構えの雰囲気やそこにいる人のフィーリングは、その店唯一のものだ。そのフィーリングをもう一度確かめるために、僕は行くのだと思う。
7日
消防団は活気に溢れている。神になったかのような視点で日本全体を覗くと、どこの組織体も人手不足と言われている。人と人とのスキマが生まれてしまってその間をそよ風が流れている。そうすれば人が本来持っている熱量だとかフィーリングというものが冷え切ってしまうのだと思う。そうゆう意味で人がいるだけで、何かを生み出せそうな気持ちにもなるし、拳を上に突き上げることだってできる。だから、こんなにも地元の組織が活性化しているのは、嬉しいことだし続けていく必要がある。願わくば、一年後も所属したいと思ってしまう。ここで失うのにはあまりにも惜しすぎる。
ドタバタ日記 2024/4/8
Tune of the One weeks / 今週の一枚
・tears / 羊文学